元燕バーネットが6年間のNPB時代を回顧「考え方が変化し、新しい見方ができた」
激動の野球人生を歩む右腕を地元紙が特集
2010年から6年間ヤクルトに所属し、12年と15年には最多セーブを獲得するなど大活躍したトニー・バーネット投手。2015年に防御率1.29、41セーブと圧巻の成績でリーグ優勝に貢献すると、そのオフにレンジャーズと契約し、戦いの場を米国に移した。2016年に32歳で念願のメジャーデビューを果たした右腕は、今季はカブスと契約を結び、シカゴに新天地を求めた。
激動の野球人生を歩むバーネットに注目したのが、地元紙「シカゴ・トリビューン」だ。日本で過ごした6年間で「考え方が変わり、新しい見方ができるようになった」という右腕について特集している。
来日前はダイヤモンドバックス傘下マイナーで先発を務めていたが、メジャーでの登板は果たせなかった。記事では、「振り返ってみると、3Aからメジャーに昇格する準備はできていなかった」というバーネットの回顧を紹介。環境を変えようと意を決して向かった日本での日々を「勝利を目指して向上し続けようとした6年間だった。それが唯一の目標だった」とし、ヤクルトで遂げた成長は貴重な経験となっていることを明かしている。
今季から所属するカブスには、ダルビッシュ有投手と田澤純一投手がいる。同じ野球とはいえ、日米球界には「違い」があるといい、それを知るのが「チームに自分だけじゃないことが嬉しい」という。また、「彼らのおかげで日本語も忘れずにいられる」と、日本を共通点に持つチームメートの存在に感謝しているようだ。
レンジャーズでも同僚だったダルビッシュは、同紙の取材に対して「6年間、素晴らしい活躍をしていました」と日本での投球を称賛。さらに「彼は常に日本の文化に敬意を払っていました。寿司と日本食が好きなんです。日本について、たまに話します」と明かし、バーネットの日本語力についても「ある程度理解している」と合格点を与えたという。
カブスのジョー・マドン監督は、バーネットについて「彼は自分のすべきことと、そのやり方を知っている」と評価。通算1168勝を挙げている名指揮官は「彼は35歳だが、15歳のエネルギーを持っている。気に入った。彼はチームにフィットする」と新天地での活躍を確信している様子だ。
昨季後半戦を故障で棒に振りながらも、メジャー3年間で125試合に登板し、リリーフとしてフル回転を続けているバーネット。日本での経験を胸に、新天地でも変わらぬ活躍を見せてくれるに違いない。
(Full-Count編集部)