マエケン初黒星 指揮官は投手交代の難しさ語る「乱れる様子なかった」
6回までは「素晴らしい内容の投球」も…降板後に勝ち越され、メジャー初黒星
ドジャース前田健太投手が、28日(日本時間29日)に地元で行われたマーリンズ戦で、メジャー初黒星を喫した。1点リードで迎えた7回に3失点。7回1死から2連打されたタイミングで投手交代するという選択肢もあったが、この時の決断の難しさを語るロバーツ監督の言葉を、オレンジカウンティ・レジスター紙電子版が伝えている。
「今日の試合は彼(前田)が決めるべき試合だと思ったから、回を締めくくるチャンスを与えたんだ」
メジャー移籍後最多となる101球を投げ、同点とされた後、2死一、三塁でマウンドを降りた前田について、ロバーツ監督は次のように語っている。
「球数は82球で7回を迎えていたし、素晴らしい内容の投球だった。7回もまだ乱れる様子はなかったし、低めの速球で見逃し三振を奪ったばかりだった(1死一、二塁からの代打ディートリッチ)。その後も、すでに3度対戦しているディー(・ゴードン)だったし、打球を芯で捕らえられたわけではない。これといって特別なことではなかったのだが」
結局、前田からマウンドを引き継いだ2番手バエツが、適時打とボークで前田が残した2走者を返し、前田は初黒星を喫することになった。この日は6回2/3を7安打5奪三振、4失点で防御率は1.41となった。
同じく地元LAタイムス紙電子版でも、投手交代のタイミングについて触れている。本来新人投手ならば連打されたところで降板となるが、「前田はわずか5試合目ながら(回を締めくくる)権利を獲得した。球数が100に近づくに連れ、目に見えて投球の効力が衰えているように見えたが、それでも権利を手にした」と、デビューから5試合目にして早くも指揮官から全幅の信頼を寄せられていると指摘。同時に「3-5の負け試合で黒星がつく経験をする権利も獲得した」と、好投しながらも手に入れたホロ苦の初黒星を表現している。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count