ソフトバンク育成左腕・川原が圧巻の抑え 5球連続150キロ超えで3者凡退
工藤監督も納得「球に力があるということ」
■ソフトバンク 1-0 阪神(オープン戦・2日・ヤフオクドーム)
ソフトバンクの育成左腕・川原弘之投手が2日、阪神とのオープン戦(ヤフオクドーム)の9回に登板。打者3人に対して、すべて150キロ超えのストレート勝負を挑み、わずか5球で1点のリードを守り切った。
宮崎春季キャンプの終盤、紅白戦や練習試合の好投で一気に株を上げた左腕が、本拠地のオープン戦でも圧巻の投球を見せた。
1点リードの9回表に登板すると、大山悠輔内野手は初球151キロで三塁フライ、江越大賀外野手は初球の151キロが外れるも、続く152キロで二塁フライ。最後の伊藤隼太外野手は152キロが外れた後の2球目、151キロで二塁ゴロに打ち取り、自ら一塁のベースカバーに入ってウイニングボールをつかんだ。
もちろん、すべてストレート勝負だ。工藤公康監督は「良かったですね。真っ直ぐを待っているところに真っ直ぐを投げてポップフライを取れるということは、それだけ球に力があるということ」と称賛した。
ヤフオクドームにほど近い福岡大学附属大濠高校の出身。2009年のドラフト2位で入団し、速球派左腕として注目された。だが、左肘や左肩の故障に苦しみ、2016年から育成契約。左でコンスタントに150キロを投じる投手は、いまや球界全体でも貴重な存在だ。
今年がプロ10年目。川原が育成から再び支配下を勝ち取る日は確実に近づいてきている。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)