好調広島、福井が2勝目をかけ先発へ 鍵は左打者対策と被本塁打数にあり!?
4月は1勝1敗で終了、「チームはいい勝ち方ができている。その波に乗りたい」
広島の福井優也が1日の中日戦に先発する。今季初の同一カード3連勝がかかる一戦で、ここまで1勝の右腕が好調なチームの勢いに便乗できるか。
今季は先発ローテーションの軸に期待されながら、ここまで5試合に先発して1勝1敗、防御率4.50と不本意な成績で4月を終えた。勝てない原因は、左打者対策と被本塁打数にある。
福井は「左バッターは意識していない。ホームランも気にしていない。ヒットの延長がホームランと考えているし、打たれたからといって負けるわけではない」と話すが、ここまでの左右別対戦成績を見ると、対右打者の被打率.200に対して、対左打者は.391。被本塁打数は6本だが、これまで5試合のうち4試合で本塁打を打たれており、唯一の勝利を挙げた4月10日の阪神戦のみ被本塁打数がゼロと、顕著な成績が出ている。
ここまで4勝の黒田、3勝のジョンソン、野村ら好調な先発陣の中で出遅れた形となったが、取り囲む報道陣に対して福井は、表情を変えることなく「たとえ打たれても、その後をしっかり抑えることが大事。今回もゲームを作ることだけを意識して、先制点を取られないように。取られたら次を取られないようにするだけです」と、普段通りのコメントに終始した。
チームは16勝12敗と、2年ぶりに3、4月を勝ち越し、2位と好スタートを切った。「今は攻守のバランスがいいし、チームはいい勝ち方ができている。その波にしっかり乗っていきたい」と話す右腕が軌道に乗れば、0.5ゲーム差まで迫った首位浮上も見えてくる。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo