敗戦の侍ジャパン稲葉監督が“反省” 左が4人並ぶ打順に「左投手出しやすく…」
9番の京田から1番上林、2番西川、3番近藤と左がズラリと並ぶ打線に…
■メキシコ 4-2 侍ジャパン(9日・京セラドーム)
痛恨の逆転負けだった。9日、京セラドームで行われた「ENEOS 侍ジャパンシリーズ2019 日本vsメキシコ」。野球日本代表「侍ジャパン」は中盤までリードを奪いながら、リリーフ陣がメキシコ代表打線につかまり、2-4で逆転負けを喫した。
初回に吉田(オリックス)の中前適時打で幸先良く先制し、4回には甲斐(ソフトバンク)の右前適時打で2点目を奪った。だが、6回に高橋(ソフトバンク)が1点を返されると、7回に松永(ロッテ)が2点を失い、試合をひっくり返された。8回にも梅野(ヤクルト)が1失点。最後は9回1死一、二塁で上林の右飛で二塁を狙った京田(中日)の走塁ミスで幕切れを迎えた。
試合は逆転負けだったが、敗因の1つは試合中盤以降に中押し、ダメ押しができなかったところにもある。試合後の公式記者会見で稲葉篤紀監督は「まずは今日は先攻ということで1回に先制点が取れた。いい形で試合運び出来た」とリードを奪った序盤を評価。そして、中盤以降、追加点が奪えなかった点について「打順の組み方よくなかったというのが反省点ですね。細かい継投を打ち崩すの難しい中でどう点を取っていこうかというところ。私自身の打順の組み方だったり反省点ばかりですね」と口にした。
指揮官が「反省点」と語った、この日の侍ジャパンの打順。1番の上林誠知外野手、2番の西川遥輝外野手、3番の近藤健介外野手と上位に左打者が3人並んだ。さらに、9番には京田陽太内野手(中日)。9番から左打者が4人並んでいた。
これが、稲葉監督の“失敗”だった。1番から始まる3回に左投手のC・エルナンデス、9番からの7回にも左投手のコータをぶつけられた。「9番に京田を入れて左をたくさん並べてしまったのが、左投手を出しやすくなったのかな、と」、指揮官自身も打順の並びを悔いていた。
この日は4番に岡本和真(巨人)を据え、前後を左打者の近藤、吉田正尚(オリックス)で固めたが、稲葉監督は「岡本を中心に、前後をどうするか考えたんですが、もうちょっと相手が投手起用をしにくい打順を考えたほうがよかったのかなという感じはします」とも。指揮官自身も課題を残した一戦。この経験をこの先のプレミア12、そして東京五輪に生かされなければならない。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)