震災から8年―OP戦中止に開幕延期、心に残る嶋のスピーチ 当時のプロ野球問題

楽天・嶋基宏【写真:荒川祐史】
楽天・嶋基宏【写真:荒川祐史】

横浜スタジアムは強い揺れ、東北本拠の楽天は家族の安否確認に苦労

 未曽有の大地震、東日本大震災が起こった2011年3月11日(金)、NPBではオープン戦が4試合行われていた。

 横浜スタジアムで行われていた横浜-ヤクルト戦は、6回を終えてヤクルトが3-1でリードしていたが、強い揺れを感じ、7回表の途中で打ち切られている。午後1時に始まった試合は、地震の1分後の2時47分でコールドゲームとなった。観客は3756人。ヤクルトは、バレンティンが本塁打を打ち、現ヘッドコーチの宮本慎也が三塁でスタメン出場。横浜では筒香嘉智が一塁で先発出場していた。

 兵庫県の明石公園第一野球場(現・明石トーカロ球場)では、楽天-ロッテ戦が行われていた。兵庫県でも揺れはあったが、試合は続行された。しかし、7回表終了後に東北で甚大な被害があったという情報が入り、楽天ベンチに動揺が走る。深刻な事態であるとの認識が強まり、地震から31分後の3時17分、試合は8回表の途中で打ち切られた。観客は3149人だった。ロッテの先発は唐川侑己、楽天は青山浩二だった。楽天ナインは家族の安否を確認するために電話をしたが、つながらない選手が多かった。

 この日は姫路市立姫路球場でオリックス-西武戦、マツダスタジアムで広島-巨人戦が行われていたが、この2試合は最後まで行われている。

 翌、3月12日はオープン戦6試合が予定されていたが、すべて中止。翌13日も6試合すべて中止。楽天はこの日、練習を再開している。

 14日の長良川球場の巨人-阪神戦からオープン戦は再開されたが、15日、16日に予定された9試合も中止となる。

被災地、日本全国を感動させた楽天・嶋のスピーチ

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