DeNA、山口が今季初完投で初の敵地勝ち越し 「先発は常に完投と思って」
母親が広島に来る中で白星「実家に花を届けたけど、白星のプレゼントが先に」
8日の敵地での広島戦でDeNAの山口が、今季初の完投勝利を挙げた。試合前のラミレス監督の「彼には常に完投を期待している」という言葉通りの好投。チームは今季初めて敵地の3連戦で勝ち越しを記録した。
9回を投げて7安打されたが、連打は許さず、失点は初回の1点のみに抑えた。初回に3点を奪うなど、早い回からの打線の援護にも助けられての完投勝利だった。
ラミレス監督は「今日の山口はコントロールが良かった。四球が1つだけというのが一番だね」と、期待通りの投球を見せた右腕を褒めた。打撃成績の各部門でリーグトップの広島が相手だったが、山口は「状態がいい打線なので、1人1人、バッターと勝負するつもりで投げた。変にコースを狙うよりも、相手にとにかく振らせていこうと思った」と、自身の投球を振り返った。
今季初完投勝利となったが、「先発は常に完投、と思って毎試合完投するつもりでいる。長い回を投げればリリーフを休ませることができるし、そういう投球ができればいいと思う」と自論を話した後、「今日は守備にも助けられて9回を投げきることができた」と、チームメイトに感謝した。
母の日のこの日、山口の母親は広島に来ていた。「その中で勝ててよかった」という右腕は、「(大分の)実家に花を届けたけど、広島に来ていたので、まだ見ていないと思います。白星のプレゼントが先になってしまいましたね」と笑顔を見せた。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo