イチロー、日本開幕戦の敵将が警戒「ダメージを与える状況にならないことを望む」
アスレチックスのメルビン監督は03、04年マリナーズ監督だった「球界史上で最も影響力のあった選手の1人」
アスレチックスのボブ・メルビン監督が3月20、21日の日本開幕戦(東京ドーム)で激突するマリナーズのイチロー外野手について「我々にダメージを与える状況にならないことを望んでいる」と警戒心を強めた。AP通信が報じている。
メルビン監督は2003、04年にマリナーズ監督。イチローは04年に歴代シーズン最多262安打をマークするなどチームの中心選手だった。今でもイチローがアスレチックス戦でオークランドへ遠征する際は食事に出かける仲だという。指揮官は記事で「彼はキャリアを通してドラマチックなことに縁がある。彼が我々にダメージを与える状況にならないことを望んでいるよ。現在、彼が経験していることには感情的なことが伴うことは分かっている」と語っている。オープン戦打率.080で凱旋試合に臨むが、誰よりもイチローの“怖さ”を分かっているようだ。
これまでにイチローは01年に日本人野手初のメジャーリーガーとしてマリナーズ入り。10年連続200本安打を達成するなど日米通算4367安打(日本1278安打、メジャー3089安打)をマークしている。メルビン監督は「少なくとも私が監督になった以降で、イチロー以上に影響力のある選手を知らない。彼はそこ(日本)で愛されている。彼はそこ(日本)で殿堂入りする。ここ(アメリカ)でも殿堂入りする。私にとって、彼は球界史上で最も影響力のあった選手の1人だ」と賛辞を送っている。
チームは14日(日本時間15日)に米国を出発する。メルビン監督は「ここでの野球とルーティンに縛られているから、そこ(日本)では少し違った野球がプレーされていることが分かるだろう。観客が違う。面白いことも多く、視野を広げることになり、世界的には我々がここでしていることとは少し違うということが理解できるだろう。長期的に、それは選手たちにとって良いことだと思う」とアスレチックス選手への好影響を期待。「観光する時間があるかどうかは分からないが、レストランくらいには行けるかもしれない。前回(12年)は何もしなかった。2度目となる今回は、美を味わう時間を取り、少しブラブラできるかもしれない。楽しい遠征になるはずだ」と心待ちにしている。
(Full-Count編集部=AP)