最近は選手参加型に 日米球界で変わりつつあるチャリティー活動

選手が中心となり変わりつつあるチャリティー活動

 米国は野球界だけに限らず、日常でチャリティー活動というものが浸透している。チャリティー(寄付)が税金控除に貢献してくれるという現実的な背景があるものの、当然ながら慈悲精神によるところが大きい。

 メジャーリーグでも、さまざまな形でチャリティー活動が年間通して行われている。戦争で障害を負った兵士への生活支援や、環境に恵まれない人々への支援など、対象もそれぞれである。最近開催された「母の日」イベントでは乳がん撲滅活動をし、野球を通して人々の健康を考えた取り組みも行われている。次世代の子どもたちへの野球普及活動なども幅広く取り組んでいる。

 日本でも、選手を中心としたチャリティー活動を最近はよく目にするようになった。今季から福岡ソフトバンクに復帰した和田毅投手は、2005年から認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを」日本委員会のスペシャルサポーターとしてワクチン支援活動を行っており、今年の日本球界復帰とともにこの活動を再開した。「1球ごとに10人分のワクチンを寄付する」という独自のルールの下で寄付の活動をしている。

 埼玉西武ライオンズの秋山翔吾選手も、母の日にひとり親家庭の親子を西武プリンスドームに招待する取り組みを行った。自身も父親を12歳の時に失ったという経験を隠さずに、同じ境遇の親子を支援している取り組みだ。メジャーでも、がんを克服したシカゴ・カブスのジョン・レスターやアンソニー・リゾは、自らの経験を下に先頭に立ってがん撲滅に向けて支援を続けている。

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