イチロー、途中交代に「知ってました」 日本のファン気遣う「戸惑っただろうね」

交代時にマリナーズのスコット・サービス監督と握手を交わすイチロー【写真:Getty Images】
交代時にマリナーズのスコット・サービス監督と握手を交わすイチロー【写真:Getty Images】

「特別な開幕」は1打数無安打、“粋”な演出で交代「知ってましたよ、2打席って」

■マリナーズ 9-7 アスレチックス(20日・東京ドーム)

 マリナーズのイチロー外野手が20日、東京ドームで行われた「2019 MGM MLB日本開幕戦」に「9番・右翼」で出場し、1打数無安打1四球。4回の守備にいったんついてから、大歓声の中で途中交代した。試合後には「特別な開幕ですね」と話し、試合前から2打席で交代することを告げられていたことを明かした。

 イチローは3回無死一塁の第1打席は1ボールから2球目を打ち二飛。4回無死一塁の第2打席はフルカウントからファウルで粘り、9球目で四球で出塁した。しかし、後続が倒れて生還することはできなかった。

 直後の4回裏の守備、イチローは一度右翼の守備に就いたものの、交代を告げられる。球場が騒然とする中、両軍ベンチはスタンディングオベーションとなった。イチローはフィールド上でチームメートと抱擁を交わしながらベンチに戻り、ダグアウト内でも握手&ハグ。まさかの途中交代だったものの、場内は感動的な空気に包まれた。

 この交代について「いやいや知ってましたよ。2打席って」と明かしたイチロー。試合前から伝えられていたという。ただ、ナインがベンチ前で出迎えるという“演出”については気づいていたかを聞かれると「いや、それは分からなかったですね」と話し、「でも、あれ日本のファンの人はね、どうなんだろう。アメリカではよくやるけど、ちょっと戸惑っただろうね」と振り返っていた。

 マリナーズのサービス監督は21日の試合にもイチローが出場することを明言。日本のファンの前で快音を響かせたいところだ。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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