MLB有望株が6年48億円で契約延長へ 出場0試合での大型契約は異例
ホワイトソックスの若手有望株イーロイ・ヒメネスが契約延長か
ホワイトソックスの若手有望株、イーロイ・ヒメネス外野手が6年総額4300万ドル(約47億5000万円)で契約合意間近だと米複数メディアが報じた。FA後は2年間の球団オプション付き。ドミニカ共和国出身の22歳は昨季、2Aと3Aでプレー。メジャーデビュー前の選手が契約延長に至れば、メジャー史上3人目だという。
メジャーではトレードや戦力外を除いて、多くの場合デビューから6、7年でFAとなり全30球団との交渉が可能になる。多くの選手はFAとなって大型契約を結ぶか、その前に所属球団との契約延長を行う。先日フィリーズと契約したブライス・ハーパー外野手やパトレスと契約したマニー・マチャド内野手が前者、ロッキーズと契約延長を行ったノーラン・アレナド内野手が後者に当たる。近年ではポール・デヨング内野手(カージナルス)のようにデビュー1年目で比較的安価の長期契約を結びリスクを避ける“安定志向”の選手も出てきた。
ホワイトソックスとの契約が間近だと報じられたヒメネスはまだメジャーデビュー前で、実際にどれくらいの成績を残せるのかは未知数だ。ホワイトソックスにとって、この契約はヒメネスが傑出した活躍をすればお買い得、期待外れに終わると大きな負債になるというハイリスク・ハイリターンのものだ。対してヒメネスにとってはもしメジャーの水に慣れなかったとしても6年間の契約が保証されるため、“安全”な道となる。
米メディア「トレード・ルーモアズ」は、契約が正式合意までヒメネスの身体検査を待つだけだと報じている。これまでにジョン・シングルトン(アストロズと2014年に5年1000万ドル)、スコット・キンガリー(フィリーズが昨年3月に6年2400万ドル)のみがメジャーデビュー前に契約延長に合意しており、今回の契約は極めて“異例”としている。
大きな金額が動くMLB市場で、新しい契約スタイルとなるかもしれないヒメネスとホワイトソックスの挑戦。両者にとってウィン・ウィンとなるのか、注目を集めている。
(Full-Count編集部)