イチロー“投げずに敬遠適用”懸念「それも野球の一部」「野球変えてしまう」
ストライクゾーン変更には“すでに4000本”のジョークも
マーリンズのイチロー外野手が現在、MLBで検討されているルール変更について懸念を示したと米メディアが報じている。地元紙「マイアミ・ヘラルド」電子版がレポートしている。
19日に閉会した大リーグのオーナー会議の競技委員会において、敬遠とストライクゾーンについてルール改正の合意があったと米メディアが報道。その内容は、(1)敬遠はボールを4球投げなくても、球審に敬遠の意思を示せば打者を歩かせられる、(2)打者の膝頭下部とされているストライクゾーンの下限を膝頭上部に引き上げる、の2点。規則委員会が承認すれば選手会の同意なしでも変更は可能で、早ければ来季から適用となるとされている。
これに関して特集記事を掲載したマーリンズの地元紙「マイアミ・ヘラルド」は過去に同球団でも敬遠球からの暴投やヒットで決した試合があったことに言及。イチローが「それも野球の一部であり、変えるべきではない。なぜなら敬遠で苦しむ投手もいるから。もしそうなれば、本塁打を打ったとしても、ベースを一周しなくていいことになってしまう。野球を変えてしまうのではと心配です」と疑問を呈したことも紹介している。
記事によると、ストライクゾーンの変更に関してはマーリンズのクリス・ジョンソン内野手は「非常に大きい。打者は気にいるだろうね。ストライクゾーンの話はいつだって重要だ」とコメント。一方、イチローはもしストライクゾーンが最初から狭まっていたら3000安打はすでに達成していたかという問いに「多分、4000本だろうね」とジョーク交じりに答えたという。
近年はたびたび「投高打低」が叫ばれてきたMLB。敬遠についても大きな変更点だけに今後も議論を呼びそうだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count