鷹ドラ1、圧巻白星デビュー 本塁打王・山川との対戦に「うわ~」も…3球三振

ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】
ソフトバンク・甲斐野央【写真:藤浦一都】

開幕戦で12球団新人白星一番乗り、初お立ち台も「何を言ったか覚えてないです」

 29日、ソフトバンクのドラフト1位ルーキー・甲斐野央投手が圧巻のデビューを飾った。同点の延長10回から登板し、2イニングを無失点。延長11回裏にチームがサヨナラ勝ちをおさめ、プロ初登板でうれしい初勝利を挙げた。

 延長10回表、マウンドに上がった甲斐野が最初に迎えた打者は山川穂高内野手。8回に同点の満塁本塁打を放っていた西武の主砲だ。「ブルペンで作っている時からうわ~と思っていました」という甲斐野だが、得意のフォークボールを駆使して3球三振に仕留めた。

「マウンドに上がる時には気持ちが入っていました。何としても抑えてやるという気持ちでマウンドに上がったので、それがこの結果につながったのかなと思います」という甲斐野。フォークボールのキレについては「満足はしてないです」と語る一方で「僕自身も(球に)気持ちが乗り移っていたと思うので、良かったのかなと思います」とした。

 いきなりの回またぎ登板となったが「1イニング終わって、(最長で)あと2イニングあるんだと思って投げる気持ちでいた」という。それでも11回に向けた投球準備の最中には味方が1死満塁という大チャンス。甲斐野は「ベンチで選手のみなさんがすごく応援していたので僕も一緒になって応援したかったです。何としても打ってくれという気持ちはあったんですけど、万が一と思って『次の回も抑えるんだ』と気持ちを切り替えました」と、正直な気持ちも口にした。

 オープン戦の防御率は8点台。「数字が悪い中で(開幕1軍に)登録されたので期待に応えたかった」という気持ちで勝ち取った初勝利だ。満員のファンの前でのお立ち台については「小さい時から見ていた場面。でも、自分で何を言ったか覚えてないです」と笑う。それでも「うれしく幸せな時間でした」と振り返った。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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