日ハム中田、連日4打点の活躍も悔しがったワケ「あのヒットを見ての三振は…」
延長12回に近藤が12球で中前打も、見逃し三振「積極的にいかないと…」
■日本ハム 4-4 オリックス(30日・札幌ドーム)
日本ハムが30日、驚異の粘りでオリックスと4-4で引き分けた。4番の中田翔内野手が3回に2試合連発となる同点2ラン。2点ビハインドで迎えた土壇場の9回2死満塁では同点2点適時打と1人で全4打点を挙げた。
開幕戦の延長サヨナラ満塁弾に続き、中田がチームを救った。「しっかり振れているし、集中できている」という言葉通り、2回2死一塁でオリックス・東明の139キロ内角高め直球を左翼席に弾丸ライナーで叩き込み、試合を振り出しに戻す。
さらに、守護神の石川直也投手が2点を勝ち越された直後の9回には、オリックスの増井から中前打。「ピッチャーも頑張ってくれたし、粘り強い野球ができているんじゃないかな」と5時間12分の激闘を振り返った。
これだけ打っても悔いは残る。無死一塁で迎えた12回、オリックスの8番手・近藤の外角直球を見逃し三振に倒れた。直前に3番の近藤健介外野手が6球ファウルで粘って12球投げさせた末にバットを折りながら中前打で出塁していただけに何とかしたかった。「近藤の執念を見て気合いが入った。あのヒットを見ての三振は情けない。もっと気持ちを前面に出した打席を増やして、積極的にいかないといけない」と悔しがった。
この2試合でチーム11得点のうち8打点を稼ぎ、4番の仕事を果たしている。「打点というのはチームとしてのもの。粘って塁に出る人がいないと僕の打点はない」とチームの力を強調した中田。「まだ(状態が)上がっていない選手もいる。上がった時の怖さは相当になる。すごい打線になっていると思うので、取り残されないようにしたい」と気を引き締めた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)