「エイプリルフールの冗談ではない」名捕手モリーナ、16年目で初めて三塁手で出場
パイレーツ戦の延長11回、カーペンターの退場により捕手から三塁へ回る
■カージナルス 6-5 パイレーツ(日本時間2日・ピッツバーグ)
MLBを代表する捕手といえば、カージナルスのヤディアー・モリーナ捕手の名前は必ず挙がるだろう。強肩強打の捕手としてメジャー通算1875試合に出場し、9度のオールスター出場、9度のゴールド・グラブ賞受賞など輝かしい実績を誇る。今季でメジャー16年目を迎えた36歳だ。
4月1日(日本時間2日)に行われたパイレーツ戦で、そのモリーナがメジャー16年目にして初めて、三塁手として出場した。MLB公式サイトの動画コーナー「Cut4」でも「初めて三塁を守るヤディアー・モリ―ナ捕手」として注目。「月曜日のカージナルス対パイレーツの延長戦では、おかしな出来事があった」として、モリーナの三塁手デビューを紹介している。
この試合はパイレーツが先手を取り、終盤にカージナルスが猛反撃。一時、4点のビハインドを背負いながら、カージナルスが7回以降に5点を奪い5-5のまま延長戦にもつれ込んだ。延長11回、先頭で打席に立ったカーペンターが退場処分を食らう。その後、代打に捕手のウィータースが出場し、カージナルスは野手を使い果たした。
この回1点を勝ち越したカージナルスは、やむなく代打で出場したウィータースを捕手に置き、「5番・捕手」でスタメン出場していたモリーナを、退場となったカーペンターの代わりに三塁へと回すことにしたのだ。パイレーツの攻撃は投ゴロ、四球、二ゴロ併殺打に終わり、モリーナに守備機会は巡ってこなかった。
米メディア「NBCスポーツ」も、この“三塁手モリーナ”に着目。「エイプリルフールの冗談ではない」とし「モリ―ナにとって捕手と一塁以外の守備に就いたのは、彼のプロ野球のキャリアでは初めてのことだった」と、驚きをもって伝えている。