ヤンキース監督が田中将大の粘投を評価 米メディアは「予想外の打者に助けられる」
田中は6月17日以来の白星で連敗をストップ
米大リーグ、ヤンキースの田中将大投手は3日(日本時間4日)のツインズ戦に先発登板し、7回を9安打4失点で両リーグトップの12勝目(3敗)を挙げた。デビューからの連続クオリティースタート(6回以上で自責点3以下)は大リーグタイ記録の16試合で途切れたが、チームの連敗を5で止め、勝率を5割に戻したことが何より大きかった。
5月以来2度目の対戦となったツインズ相手に、4試合連続となる先制点を献上するなど本調子でない右腕を、この日は打線が援護した。0-2の5回にカルロス・ベルトラン外野手の3ランで逆転すると、マイナーから昇格したばかりのゼラス・ウィーラー内野手もソロアーチで続き、この回4点を奪った。
大リーグ初安打が本塁打となった27歳の右打者は「まさか本塁打を打てるなんて。(メジャーでプレーすることを)長い間、待ち望んでいた。このチャンスを生かしたい」と喜んだ。前日まで得点力不足に陥っていた打線はこの一発で勢いづき、1点差に詰め寄られた直後の7回にも3点を追加し、リードを広げた。
今季最少の85球で降板し、奪三振が3つにとどまるなど、苦しんだマウンド。自己ワーストの4自責点を献上した右腕について、ジラルディ監督は「今までのようなシャープな投球ではなかったが、こういう日もある。ダメージを最小限に抑えてチームに勝つチャンスを与えてくれた。いい仕事をした」とコメント。決して本調子ではない中で、我慢強く低めに集めてアウトを重ねた粘投を評価した。
6月17日以来の白星で、自身の連敗も2でストップ。チームも勝率を5割に戻した。米スポーツ専門局ESPNは「予想外の打者が、田中将大とヤンキースを助けた」との見出しで報道。これまでのような支配的な投球ではなかったが、何より結果が欲しかったヤンキースと田中にとっては一息つく白星となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count