今季自己ワーストの自責点も12勝目を挙げた田中将大を敵将も称える 「彼は非常に闘争心が強い」
「今シーズン最悪」も結果を出した田中
ヤンキースの田中将大投手が3日(日本時間4日)のツインズ戦で7回4失点の粘投でメジャートップの12勝目(3敗目)を挙げた。自身メジャー最多の被安打9と苦しみ、メジャー新記録となるデビューから17試合連続クオリティ・スタート(6回以上を自責3以内)を逃したものの、チームの連敗を5でストップ。悪いなりにも結果を出したエースを敵将も素直に称えている。ESPNが「カルロス・ベルトランの3ランがMLB最多12勝のマサヒロ タナカを助ける」との見出しで特集している。
自身メジャー初の2連敗で迎えたツインズ戦で田中は苦しみ抜いた。被安打9、自責点4はともにメジャー最多の数字。試合前に2・10だった防御率は2・27となった。「今シーズン最悪」と自ら認めたように崩れかけたが、最後の最後で持ちこたえた。前回登板の6月28日のレッドソックス戦ではわずか2失点ながら、打線の援護が乏しく負け投手になったが、この日はベルトランの3ランなど貧打の打線が奮起した。
ツインズのロン・ガーデンハイアー監督は「彼は非常に闘争心が強い。彼はゲームをコントロールしていたよ」と粘り腰のエースを称えた。
また、MLB公式サイトではツインズ先発のフィル・ヒューズ投手の田中に対する感想を紹介。「彼は最初に失点したけれど、味方から大量援護を得た。彼がおそらく本調子でない時に勝つことができれば良かったのだけど……」とし、2007年から13年までヤンキースでプレーした右腕は絶好調から程遠かった田中を攻略できなかったことを悔やんでいる。
一方、ヤンキースのジョー・ジラルディ監督は「いつもほどのキレはなかった。だが、そういう先発試合もある。ダメージを最小限にとどめ、我々に勝つチャンスを与えてくれた」と悪いなりにまとめた田中の力投に感謝している。ヤンキースはこの試合前は5連敗で借金1と危機的状況だったが、エースの粘投と打線の覚醒で勝率を5割に戻した。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count