菊池雄星、拙守に足引っ張られ初勝利逃す 288失策ペースを米記者酷評「非現実的」

敵地ホワイトソックス戦で先発登板したマリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】
敵地ホワイトソックス戦で先発登板したマリナーズ・菊池雄星【写真:Getty Images】

初回、遊撃のベッカムが1イニング3失策を犯し、菊池は3失点

■ホワイトソックス 10-8 マリナーズ(日本時間6日・シカゴ)

 マリナーズの菊池雄星投手が、またしてもメジャー初勝利を逃した。5日、敵地でのホワイトソックス戦で今季3度目の先発に臨み、5回を7安打4奪三振1四球6失点(自責は4)。リードした状況で初勝利の権利を持って降板したが、救援陣が試合をひっくり返されて権利が消失した。

 救援陣の乱調で白星を逃した菊池だったが、立ち上がりにも味方に大きく足を引っ張られた。1点を先制して迎えた初回の立ち上がり。先頭ガルシアを初球の真っ直ぐで打ち取ったが、これを遊撃ベッカムが捕球ミス。失策で先頭を出塁させると、続くアンダーソンの中前打で無死一、二塁とされた。

 3番アブレイユは遊撃ベッカムへのゴロ。併殺コースの打球だったが、これをベッカムが再び捕球できずに失策。さらに、慌てて投げた一塁への送球が大きく逸れて、この間に同点に追いつかれた。続くカスティーヨへの四球で無死満塁となり、モンカダにはもう一息で本塁打という右中間への大飛球。中堅スミスのグラブからこぼれ、2者の生還を許し、この回3点を失った。

 リズムが狂ったのか、2回にも3失点。先頭エンゲルの打球を左翼サンタナが処理に手間取り二塁打とされるなど、無死二、三塁のピンチを招くと、アンダーソンに中前への2点適時打を浴びた。さらに無死一、三塁で、カスティーヨの遊ゴロ併殺の間に1点を許し、2イニング連続で3失点とされた。

 この後は立ち直り、5回まで6失点でとどめた菊池だったが、チームの拙い守備に足を引っ張られたのは事実。米メディアの記者からも、マリナーズ守備陣を酷評する声が相次いだ。

 米メディア「NBCスポーツ」のDJ・ショート氏は自身のツイッターで「私はユウセイ・キクチの身に起こった、ほぼ全てのことを受け付けない。(菊池は)運がかなり悪かっただけ」と同情。MLB公式サイトのマリナーズ担当グレッグ・ジョンズ記者は「MLBにおいて過去10年で1イニングに3回エラーを記録したのは7選手だけ。そして直近3選手は全て(当時/現在の)マリナーズの選手だ:今日の試合の遊撃手ティム・ベッカム、先週土曜のレッドソックス戦の9回に三塁手ディラン・ムーア、2017年の8月27日のヤンキース戦で初回に遊撃手のジーン・セグラ」と記した。

 地元紙「シアトル・タイムズ」のライアン・ディビッシュ記者は、初回の遊撃手ベッカムの3失策の直後に自身のツイッターで「マリナーズは今シーズン既に16個のエラーを犯している」と、9試合で16失策となった点を指摘。さらに、昨季カージナルスがMLB全体で最多の133失策を示した上で「マリナーズはこのままのペースで進んでいくくとエラー数が288個になる。間違いなく非現実的な数字だ」と、守乱ぶりを酷評していた。

(Full-Count編集部)

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