MLB通算40勝の前田健太にスキなし 監督絶賛「右打者にも左打者にも武器ある」
今季2度目のQSで3勝目、ロバーツ監督「左打者にはチェンジアップが効果を発揮」
■ドジャース 6-1 レッズ(日本時間17日・ロサンゼルス)
ドジャースの前田健太投手が16日(日本時間17日)、本拠地レッズ戦で今季4度目の先発マウンドに上がり、6回2/3を4安打1失点5奪三振3四球で今季3勝目(1敗)を挙げた。メジャー4年目に入ったばかりだが、通算40勝目に到達。今季2度目のクオリティースタート(QS、6回以上を自責3以下)を達成し、防御率3.80とした右腕について、デーブ・ロバーツ監督は「右打者にも左打者にも武器を持っている」と称賛している。チームは6-1で勝利した。
前田は初回、3者凡退の好スタート。先頭の好打者ボットは落差のあるチェンジアップで空振り三振に仕留めた。4点リードの3回にそのボットにカーブを捉えられ、適時打を浴びたものの、7回2死まで1失点に抑える快投。キレのある速球にスライダーも決まり、降板時には本拠地のファンからスタンディングオベーションが沸き起こった。
これで今季4戦3勝。先発として安定感のある投球が光る。昨季は8勝(10敗)とメジャー3年目で初めて2桁勝利を挙げられなかったものの、1年目は16勝(11敗)、2年目は13勝(6敗)と白星を積み上げ、4年目の序盤に通算40勝に到達した。
ロバーツ監督は試合後に「ケンタはいつも右打者キラーだ。そして彼は(右投手に対しての)左打者の優位性を無くすことができる。チェンジアップが効果を発揮する。チェンジアップを使ってストライクも空振りも奪える。彼は右打者に対しても左打者に対しても、武器を持っている」と絶賛。昨季から絶大な威力を発揮しているチェンジアップは今季も健在だ。
7回2死まで力投した前田は、最後はバーンハート、代打カサリと連続空振り三振に仕留めてお役御免となったが、指揮官は「バーンハートを打席に迎え、そしてその後に投手の打順が回ってきた。その時点で、相手がどのように動いてくるか見ていた。もし彼らが(左打者の)シェブラーを(代打で)出してきたら(左腕の)アレクサンダーをマウンドに送るつもりだった。彼らが選んだのはカサーリだったから、ケンタに続投してもらった」と説明。結果的に前田は連続三振を奪った後にファンのスタンディングオベーションを浴びながらダグアウトに向かうという、これ以上ない形での降板となった。
昨年まで2年連続でワールドシリーズ敗退という結果に終わっているドジャース。世界一へ、先発・前田健太がキーマンとなりそうだ。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)