中日、チーム最年長の山井が2位タイ浮上牽引「チームの雰囲気いい」1失点好投

DeNA戦に先発した中日・山井大介【写真:福谷佑介】
DeNA戦に先発した中日・山井大介【写真:福谷佑介】

9個の三振奪うも「三振を取る投手じゃない」

■中日 3-1 DeNA(17日・ナゴヤドーム)

 中日が3年ぶりに2位タイに浮上した。17日、本拠地ナゴヤドームでのDeNA戦に3-1で勝利。貯金を2に増やし、DeNAをかわして巨人と並ぶ2位となった。

 この日の勝利の立役者は40歳のベテランだった。今季3度目の先発となった山井が6回途中5安打1失点の力投。DeNA打線を老獪なピッチングで翻弄して2勝目をマークし「全体的に打者の芯を外すことができている。大体の球種で外すことができている」と振り返った。

 初回は2つの三振を奪う抜群の立ち上がり。2回以降もストレートに、フォークを中心とした変化球を効果的に織り交ぜた。5回まで毎回の9奪三振。「(三振の数は)気にしていない。三振を取る投手じゃなく、リズム良く打たせて取るという投手」。三振に意識はなく「結果そうなっているのは、大野奨太のリードが裏をかいているおかげ」と女房役のリードに感謝した。

 ただ、悔しさも残った。6回、先頭の神里に右前安打を許し、2アウトまで奪ったものの、ロペスに四球を与え、宮崎に中前適時打を浴びた。1点を返され、96球で降板となり「いきたかったですね。もう1アウト、もう1イニング投げたかった」。今季先発した3試合は好投しているものの、5回、5回、5回2/3でマウンドを降りており「もっと投げたいし、投げないといけない。そのために準備してきた。次回はもっと投げられるようにしたい」と語った。

 リードが2点に広がった5回の打席では、自ら左前安打を放って好機を広げ、3点目をお膳立て。「バットを持っている以上は、僕らも攻撃が出来る。(5日のヤクルト戦で)石川にヒットを打たれて点を取られているので。食らいついて、1、2番に回すことができた」と山井。この場面には、与田監督も「追い込まれた後、見事に繋いでくれた」と語り、目を細めていた。

 チームは貯金を2とし、3年ぶりの2位タイに浮上した。チーム最年長のベテランも「チームの雰囲気はいい。みんなが向いている方向が一緒。負けている時も諦めないし、勝っているときは1点でも多く取ろうとなっている。いいゲームができている」と良好なチーム状況を実感。6年連続Bクラスからの脱脚を目指す中日が勢いを感じさせている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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