ダルビッシュ、159キロ&初勝利で投手コーチは復調確信 「爆発的なピッチング」
カブスのホトビー投手コーチがダルビッシュに太鼓判「打者を攻撃できるところに来ている」
カブスのダルビッシュ有投手は15日(日本時間16日)の敵地マーリンズ戦で5回2/3を投げ、4安打8奪三振2失点で今季初勝利をマークした。降板直前には3球連続で最速時速99マイル(159キロ)の剛速球を記録。約3年ぶりの159キロと330日ぶりの白星を手にした日本人右腕について、カブスのトミー・ホトビー投手コーチは「自分のピッチングを取り戻し、打者を攻撃できるところに来ている」と復調に太鼓判を押している。
昨季大型FAでカブスに加入以降、怪我などで苦しんできたダルビッシュ。今季4試合目の先発で念願の初白星を手にした。
カブスのコーチ陣は日本人右腕の現在地をどう見ているのだろうか。ホトビー投手コーチは地元ラジオ局「The 670 スコア」に登場。ホスト役からこんな質問を受けた。
「あの夜のダルビッシュが登板の最後に99マイルを記録したことに、私だけでなく誰もが勇気付けられました。しかし、なんでもっと早く投げなかったのか」
降板直前の94球目から一気にギアを上げたダルビッシュ。凄まじい威力のファストボールだったが、なぜ序盤から投げないのか、と素朴な疑問を投手コーチにぶつけていた。
ホトビー氏は「間違いなく勇気付けられた。試合を重ねるごとに改善しているし、ユウの投球もまとまり続けている。そして、自分のピッチングを取り戻し続けている。去年は色々なことがあった。肘の問題が持ち上がって、メカニックの乱れもあった。今では毎日問題に取り組んで、乗り越えることができるポイントまで来ている。自分のピッチングを取り戻して、打者を攻撃できるところに来ている」と語った。
昨季は右肘にメスを入れるなど苦しみのシーズンになったが、試行錯誤を繰り返しながらも、打者を圧倒するような本来のダルビッシュが戻ってきていると、高く評価している。
そして、マーリンズ戦でも日本人右腕はイニングを重ねるごとに自信を回復し続けたとホトビー氏は分析している。
「前回登板では最初のイニングは苦しんだ。でも、そこからアグレッシブさを増して、もっと躍動的になって、爆発力を見せてきた。自信を手にするにつれて、低めに決まりだしたり、爆発的なピッチングを見せてストライクもどんどん狙いだす投手もいる。彼も手応えを手にしたんだと思う。95球だったので最後の打者という考えもあったかもしれない。6イニングで99マイルでストライクを奪うことができればいいけれど、彼はあそこで投げたことで現在の状態、健康状態、自信を表現したのではないか」
6回2死走者なしの場面で迎えたブリンソン相手に、一気にギアを上げたダルビッシュ。終盤で唸りを上げた159キロの剛速球はダルビッシュが復活の狼煙だと、ホトビー氏は分析していた。
(Full-Count編集部)