破壊力抜群…ハム大田5安打、西川との1&2番コンビが大暴れ「相手も嫌だと思う」
プロ11年目で初めての5安打「わけわかんないぐらいヒットを打てちゃうみたいな感じ」
■日本ハム 15-5 楽天(24日・札幌ドーム)
日本ハムの大田泰示外野手が24日、本拠地・楽天戦で二塁打3本を含む5安打5打点と大暴れし、これまで得点力不足だったチームを大勝に導いた。
プロ11年目で初めての5安打。お立ち台では「わけわかんないぐらいヒットを打てちゃうみたいな感じで。良かったです」と照れくさそうに笑った。
劣勢ムードをひと振りで一変させた。2点ビハインドで迎えた初回無死一塁。楽天福井から右中間二塁打を放って早々と1点を返した。この一打が打線に火をつけ、この回、中田翔内野手の同点打、渡辺諒内野手の勝ち越し打で逆転に成功した。
2回の第2打席は2死から左翼線二塁打で出塁し、王柏融外野手の適時打で生還。「1、2打席目にいい待ち方ができて、いい方向にいいバッティングができた」と好感触をつかむと、止まらない。4回に右前打、5回に中越え2点滴時二塁打、8回に左前2点適時打。「甘い球を積極的にしっかりヒットコースに飛ばせている」とうなずいた。
初回と3回は一走の西川がスタートを切っていたランエンドヒットで鮮やかにチャンスを広げた。「遥輝に助けられた。相手も嫌だと思う」と大田。1番の西川が4度出塁し、2番の大田が5安打すれば、大量点に結びつく。破壊力抜群の1、2番コンビが活気づけた打線は、1試合平均2.95得点と不完全燃焼の鬱憤を晴らすかのように今季最多の19安打15得点を挙げた。
栗山英樹監督は「能力のあるバッターなので。普通に泰示らしくやり始めた」と目を細めた。指揮官から「普通」と言われても、大田にとって固め打ちは3本が過去最多だった。初めての5安打に開口一番「もうないです」と笑った大田は「いい経験をさせてもらいました。中々、タイプ的にないので。不思議な感じ」と笑った。
自身、チームともに大爆発したが「また明日(25日)のピッチャーに対応できるように」と気を引き締めることを忘れなかった。「明日勝たないと勝ち越せないので。もっともっとピッチャーが楽に投げられるように、野手陣が頑張って点を取っていきます」。今季から背番号5を背負う男がお立ち台で発した力強い言葉に本拠地のファンは酔いしれた。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)