田中将大の快投劇 スプリット“復調”で割合が17%増、NYメディア「心強い」
レイズとの首位攻防戦で7回1失点の快投、今季3勝目に称賛の声続々
■ヤンキース 7-1 レイズ(日本時間13日・タンパ)
ヤンキースの田中将大投手が12日(日本時間13日)の敵地レイズ戦で今季3勝目(3敗)を挙げた。7回5安打1失点7奪三振。わずか73球の省エネピッチングで、地区首位のレイズ打線を抑え込む快投だった。この日は、最近不調だった宝刀スプリットが“復活”。地元ニューヨークのメディアも「心強い結果」と胸をなでおろしている。
田中は2点リードの6回にメドウズにソロ弾を浴びたものの、失点はこの1点のみ。序盤は切れ味抜群のスプリットを次々と投げ込み、5回まで毎回三振を奪った。ヤンキースは8回に追加点を奪うと、9回には一挙4得点。結果的に7-1で快勝した。
重要な首位決戦で、相手先発は昨季サイ・ヤング賞の左腕スネル。5回2/3で12Kとすさまじい勢いで三振を積み重ねたが、投げ勝ったのは日本人右腕だった。地元テレビ局「YESネットワーク」は公式ツイッターで、田中の後を継いで2番手として登板し、8回の1イニングを無失点に抑えた左腕ブリットンが試合後に取材に応じる様子の動画を公開。「マサは(スネルには)三振数では及ばなかったかもしれないけど、彼はスコアボードに0を刻んでいて、僕たちが2点入れるチャンスをもたらしてくれたんだ」と、派手さはなくとも安定感のある投球を称えている。
また、「YESネットワーク」は試合後の番組で田中の投球を振り返り、今季1試合におけるスプリットの投球の割合が20.3%だったのに対して、この日は37%(27/73球)だったと司会者が言及。すると、同局の名物アナウンサーでアナリストのジャック・カリー氏は「あなたがずばり言ったとおりですが、彼はその球種(スプリット)をたくさん投げました。その球への自信は(彼の中で)増したはずです。この先我々が更に注意していかなければならない点ではありますが、今日(のスプリットに関して)は心強い結果と言えるでしょう」と振り返った。
またしても大一番で結果を残した田中。スプリットの状態が戻れば、好投は約束されている。5年連続で12勝以上を挙げてきた男が、今年もここから白星を積み上げていきそうだ。
(Full-Count編集部)