菊池雄星、ソロ3発浴びるも7回3失点粘投「ボールは良かったとは思えない中で…」
「少しでも長く」前夜、飛行機遅延で深夜帰着となったチームを助ける
■マリナーズ 6-5 アスレチックス(日本時間14日・シアトル)
マリナーズの菊池雄星投手は13日(日本時間14日)、本拠地でのアスレチックス戦に先発し、3勝目を逃した。ソロ本塁打3本で3点を失い、7回途中5安打3失点で降板した。チームは延長10回でサヨナラ勝ち。勝敗はつかなかった菊池は試合後「決して全てのボールの状態が良かったとは思えないですけど、その中で6回投げられた。点の取られ方としては良くない3点でしたけど、6回3失点でまとめられたのはプラスにしていきたい」と前向きに捉えた。
8回途中3安打1失点と圧巻の投球を見せた8日(日本時間9日)のヤンキース戦から中4日。前回登板後には“松ヤニ疑惑”で騒がれることとなったが、影響を感じさず粘りの投球を見せた。初回1死から連続四球でピンチを招いたが、無失点の立ち上がりを見せた。
1点のリードをもらった2回に、カナにソロ本塁打を浴びて試合を振り出しに戻されたものの、4回を7球、5回を6球で簡単に3者凡退に。だが、同点で迎えた6回、デービスにソロを被弾。膝に手をついてがっくりと肩を落とす痛恨の勝ち越し弾を許した。7回もマウンドに上がった菊池だったが、先頭のオルソンにソロ本塁打を浴び、ここで降板。6回0/3、5安打3失点、93球でマウンドを降り「いい時ばかりではない。前回、前々回とすごくボールも全て良かったんですけど、今回はそうじゃない中で試合を作れて、点の取られ方は反省しつつ、次に繋がるゲームができたと思います」と語った。
チームは前日、ボストンでのレッドソックス戦後にシアトルに戻ったが、飛行機トラブルでシアトル到着が大幅に遅れた。菊池は登板に備え、チームより先の便で移動。「他の選手は深夜に、飛行機のトラブルがあって着いたんですけど、僕は先に帰らせてもらって11時くらいにはシアトルに着いていたので。夜中の2時とかに着いたりして寝られていないと聞いていたので、少しでも長くイニングを投げたいという思いでいました」と語り、最低限の6回まで投げたことを喜んだ。
菊池の粘投に応えるように、3点ビハインドの8回にボーゲルバックが起死回生の3ランを放ち、菊池の黒星が消えた。延長10回にブレナンがラウレアーノにソロを浴びたが、その裏にサンタナの適時二塁打で追いつき、最後はナルバエスが左翼へサヨナラ適時打。劇的な逆転サヨナラ勝ちで連敗を止め、菊池もチームの勝利を喜んでいた。
(木崎英夫 / Hideo Kizaki)