これぞエース 楽天則本が王者相手に見せた気迫の投球「野手に感謝したい」

リーグトップタイ9勝目、すべての回で走者を許すも粘りの投球

 万全でなくても抑えるのがエースだ。楽天・則本昂大投手が8日、ソフトバンク戦に先発し、8回2失点の好投でリーグトップタイの9勝目。「野手の皆さんに感謝したい」と、お立ち台でファンの歓声を浴びた。

 3者凡退は2回のみ。それ以外は全ての回で走者を許す展開。だが、随所に粘りの投球を見せた。

 6回1死一、三塁、中村晃に対して0ストライク3ボール。併殺打が簡単に取れる相手ではない。しかも三塁に走者がいることで、捕球の難易度が高いフォークボールは投げづらい。だが、歩かせて満塁策を取り、鶴岡と勝負という選択肢は選ばなかった。フルカウントから投じたのは、決め球でもある渾身のフォークボール。二塁手の正面で併殺打という最高の結果に終わった。

 最終回は守護神の松井裕にマウンドを託したが、勝ち越し点が入るまではベンチ横でキャッチボール。8回で121球を投じていたものの、同点の場面なら9回も、と責任感を最後まで貫いた。

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