前田健太、圧巻12奪三振は全て空振り三振「今までこういう感覚はなかった」
85球中64球がストライクで、ストライク率は75%超
■ドジャース 2-0 パドレス(日本時間16日・ロサンゼルス)
ドジャースの前田健太投手が15日(日本時間16日)、本拠地でのパドレス戦に先発し、今季5勝目をマークした。6連続三振を含む今季最多の12個の三振を奪い、6回2/3を投げて3安打無失点。打っても、この日の全得点を叩き出す先制の2点適時打を放つなど、メジャー初マルチ安打を記録して投打で大活躍した。
圧巻の奪三振ショーだった。「今日は珍しく初回の先頭打者からすごくいい感覚だったので、一人目からいいスタート切ることができた。久しぶりに初回からいいピッチングができた」。初回を無失点に抑えると、2回1死から2者連続三振、3回は3者連続三振を奪い、4回先頭まで実に6者連続三振。その後、2死三塁のピンチを背負ったが、ここも三振を奪ってピンチを切り抜けた。7回途中までゼロを並べ続け、7回1死一塁でレンフローから奪ったのが、この日12個目の三振だった。
この日奪った12個は、全てが空振り三振だった。自身も「これまでに無いと思います」と振り返る。武器のスライダーが切れ味十分。「久しぶりにバッターを空振りに取る感覚というか、工夫できたというか、今まではこういう感覚はなかった。いい時は今日みたいにスピードだったり、変化の大きさにいろいろ工夫できたり、ボール球をうまく振らせることができる。それができた。感覚良かったし、楽しかったですね」。次々にパドレス打線のバットに空を斬らせた。
85球中64球がストライクで、ストライク率は75%を超えた。「どんどんストライクを投げていくことが大事。悪いときは四球を出したりとかランナー貯めたり、良くない傾向だったので」と語った。打っても、決勝の2点適時打を含む2安打で、メジャー初マルチ安打も記録した。「三振すると何も起こらない。追い込まれていた食らいついていく。とにかくバットに当てて何かを起こそうと思っている。両方追い込まれていたので、いいバッティングができた」と語った前田。投打に渡る大活躍で、チームを白星に導いた。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)