兵庫大会初戦で西脇工左腕・竹本が5回参考ながら完全試合

柳学園戦で打者15人をパーフェクト

 7月12日、第98回選手権兵庫大会1回戦・西脇工vs柳学園の一戦。試合前のノックに力量の差が表れていた。ベンチ入り12人で戦う柳学園はほぼ全てのポジションが1人で、背番号10の選手がボール渡しを務めていた。一方、西脇工のノックはテンポが速い。内野手が打球を処理し送球動作に入る頃にはもう次の打球が打たれている。誰か1人でもミスをすれば流れが止まる――。木谷忠弘監督のそんなメッセージが込められているのかもしれない。

 先攻の西脇工は初回、四球で出塁した1番・大野心平(2年)がすぐさま盗塁を決めると田中勝大(3年)のバントで三塁へ。柳学園内野手が前進守備を敷く中、3番・古來義史(3年)がセンター前に適時打を放ち先制に成功した。

 援護をもらった先発・竹本大将(3年)はストライクを先行させ、立ち上がりを三者凡退に抑える。すると打線は2回、岸本凌太(2年)の適時三塁打と門野地洋(2年)の適時打で2点を追加。リードを広げられた柳学園はここから守備が乱れる。

 無死一塁から西脇工の9番・竹本がバントを転がすと三塁ベースをガラ空きにしてしまい、一走・門野は三塁に到達。ランナーつきのゲームノックや紅白戦が出来ない守備の不安を露呈してしまった。そしてバッテリーミスで4点目の生還を許してしまう。大野に2打席連続の四球を与えると1回同様、田中の1球目に盗塁を決められ、さらに2球目にも大野はスタートを切る。この三盗も成功し悪送球が重なると大野は悠々生還。大野1人で、しかも無安打で追加点を奪われた。田中も歩かせたことからもう1点を失いビッグイニングを作ってしまう。反撃したい打線も初回に続いて2回も三者凡退。センターフライ2本と空振り三振で竹本を捉えられない。

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