広島大瀬良、9連勝に導く91球完投 緒方監督不在も「監督が掲げている野球を」
危なげない投球で4勝目「球数も少なかったし、早く終われてよかった」
■広島 3-1 中日(22日・マツダスタジアム)
広島の大瀬良大地が22日の中日戦に先発し、3安打1失点の完投勝利で今季4勝目をマークした。
今季、中日相手には2戦2勝、完封を含む2完投の大瀬良が、また最後まで投げ切った。9回を投げて91球、被安打3、8奪三振で無四球。5回までは6者連続奪三振などパーフェクト投球で、1失点したが最後まで全く危なげのない内容だった。
「球数も少なかったし、早く終われてよかった」と笑顔を見せた大瀬良は「序盤からあれだけボール球を振ってくれて、空振りも取れた。調子がよかったのだと思う」と自らの投球を振り返った。2回に先頭打者のビシエドを空振り三振に打ち取ると、そこから全て空振りで6者連続三振を奪った。「そこから相手が円陣を組んで、早打ちになってきたので、どんどんストライクを投げていった。それがよかったと思う」と4回からは一転して打たせて取る投球で三振は1つのみ。7回に連打で1点を失ったが、8、9回も3者凡退に仕留め、今季3度目の完投勝利でチームを9連勝に導いた。
家族の訃報で緒方監督不在の試合となったが「監督が掲げている野球をやることが僕たちにできること。余計なことは考えないようにマウンドに上がった」と、今季一番とも言える投球。高監督代行も「今日は(大瀬良)大地に尽きるんじゃないかな」と敬服した様子だった。ヒーローインタビュー後に、選手から恒例となっている水攻めを受け、ユニフォームは水浸しとなったが「寒いけど、これでアイシングも完了です」とおどけた表情には、エースの風格が漂っていた。
(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)