中日大島、最後にシングルでサイクル安打 執念の一打「ここまできたら…」
4打席目はショートとレフトの間に落ちるヒット、「落ちてくれ」
20日の広島戦で、中日の大島洋平がサイクル安打を達成した。第1打席で先頭打者本塁打を放った大島は、2回にレフトへの二塁打、4回には左中間を抜ける三塁打、6回にはショートの後方に落ちる安打を放ち、4打席で記録を達成した。
記録のかかった第4打席。大島は「シングルが最後に残ったので、可能性は高いと思っていた。ここまできたら、なんとか打ちたいと思った」と打席へ向かった。「打席に入る時は、そんなに意識していなかったが、やっぱりちょっと緊張していた」といい、初球ボールの後、見逃し、ファールでカウント1-2と追い込まれた。
そして4球目、低めにボール球になるフォークをすくい上げた打球は、ショートの後方に上がるフライとなった。「落ちてくれ、という感じだった」という思いの通り、打球はショートとレフトの間に落ち、記録達成となった。
史上64人目、中日では2004年の巨人戦でアレックスが達成して以来となる快挙を達成し、「監督におめでとう、と言われた」という大島。試合後に記念のボールを受け取ったが、「誰かにあげるか、部屋に飾るか。どうするかはこれから考えます」と笑顔を見せた。
大島の活躍でチームは同一カード3連敗を免れ、マツダスタジアムで今季初勝利となった。
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大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo