試合を決める適時二塁打のホークス鶴岡「内野ゴロだけは打たんどこう、と」
先発・和田を苦心のリード「浮いた球の方が球威あった」
埼玉西武に5-2で快勝したソフトバンク。お立ち台に上がったのは10勝目を挙げた和田毅と勝ち越し弾の今宮健太だったが、勝利を決定づけたのは8試合ぶりにスタメンマスクを被った鶴岡慎也だった。
6回裏、松田宣浩のタイムリーで3点目を奪い、なおも1死二、三塁とチャンスが広がった場面で打席に入った鶴岡は、埼玉西武の3番手・岡本篤志から左中間を破る2点タイムリー二塁打。
「岡本は同級生なんですけど、今までずっとサードゴロしか打ててなかったんで、内野ゴロだけは打たんどこう、と。打った瞬間、犠牲フライにはなるだろうという手応えはありました」
守りでも、立ち上がりが不安定だった和田毅を懸命にリード。3回には、なかなかサインが決まらずにタイムを取ってマウンドに駆け寄るシーンも見られた。
「一発のある打線なので、とにかく低く投げてくれたらと思っていました。でも、実際には浮いた球の方が球威がありました。特にメヒアを打ち取った時の球威はさすがでしたね。チェンジアップを狙われている感じもあったので、それをどう使うかが難しかったです」
この日、鶴岡の攻守に渡る貢献度は大きい。このような脇役が活躍し始めれば、ソフトバンクは前半戦のような勢いをきっと取り戻せることだろう。
【了】
藤浦一都●文 text by Kazuto Fujiura