リーグ打率トップのロッテ角中が今季初犠打 執念采配で勝ち越し奪う
勝ち越し打の根元、角中のバント「初めて見た」
ロッテ・伊東監督が勝利への執念采配を見せ、白星をつかみとった。
3-3の同点の8回。先頭の2番・荻野が中前打で出塁。3番・角中が打席に入った。試合前までリーグ打率トップの3割3分6厘をマークしていた角中に伊東監督はバントを命じた。元々、バントのうまい角中はきっちりと成功。この試合、ここまで安打はなかったとはいえ、今季初めての送りバントだった。
デスパイネの四球で一、二塁となると、今度は代打に根元を送った。根元は期待に応え、中前打で勝ち越し。「(角中のバントを)初めて見た。結果が出てほっとしています」。続く、主将・鈴木が右中間2点タイムリーで勝負あった。
打線はオリックス・西から田村、荻野のタイムリーで序盤に3点を先取。強肩捕手の田村は守りでも続けざまに2度の盗塁を阻止するなど、攻守に活躍。試合を優位に進めたが、先発スタンリッジが6回につかまり、同点に追いつかれた。しかし、オリックスは7回の勝ち越しの好機に送りバントを失敗し、チャンスを生かせなかった。その直後に見せた伊東監督の角中へのバント指令。きっちりと決めた角中、その意図をしっかりとくんだ根元の打撃。バントの命運が勝負を大きく分けた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count