イチロー、5戦ぶりスタメンで第4打席に左前打 3000安打へ、いよいよ「3」
5試合ぶりヒットで通算2997安打、二盗成功から生還し貴重な追加点もたらす
マーリンズのイチロー外野手は26日(日本時間27日)、本拠地でのフィリーズ戦に「1番・中堅」で5試合ぶりに先発出場し、第4打席に左前打を放った。メジャー通算2997安打として、3000安打の金字塔へ、ついに残り3本とした。
初回、まだ空席が目立つマーリンズ・パークでイチローが打席に入ると大きな歓声に包まれた。相手先発アイクホフの初球、90マイル(約145キロ)の直球を完璧に捉えたが、右中間最深部への痛烈な打球を背走した俊足の右翼手ボアジャスがフェンスに激突しながらジャンピングキャッチ。超美技に阻まれた。ボアジャスはこのプレーで右肩を負傷して途中交代。体を張ったギリギリのファインプレーだった。
3回の第2打席は1死走者なしで1ストライクからカーブを打ちニゴロ。6回も先頭でニゴロに終わった。
しかし、第4打席についにマーリンズ・パークに快音が響く。6回に主砲スタントンのタイムリーで均衡が破れ、1-0で迎えた8回。イチローは先頭で打席に入る。相手投手は、この回から登板した2番手ベイリー。カウント1-1から、真ん中高めに入ってきたカーブを鮮やかなライナーで左前に運んだ。5試合ぶりのヒットに、本拠地は大歓声に包まれた。
続くプラドの打席では二盗に成功し、今季9盗塁目を記録。現役トップの通算盗塁数を「507」に伸ばすと同時に、メジャーデビューから16年連続の2桁盗塁にも王手をかけた。その後、プラドが四球を選び、イエリッチは空振り三振。その後、1死一、二塁となったところで、スタントンが2点適時打を右中間へ。この1打でイチローは生還し、貴重な追加点をチームにもたらした。
火のついたマーリンズ打線はさらに3点を加えて5点差に。そして、2死満塁の絶好機でイチローにこのイニング2度目の打席が回る。熱狂的な「イチローコール」の中で打席に入ったが、右腕ゴンザレスの前に左邪飛に終わった。
マーリンズはそのまま5-0で快勝。連敗を2で止めた。イチローは打率.332となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count