田中将大が順調に回復 キャッチボールの距離もついに2倍へ
日本時間10日のキャッチボールは約60メートルに延びる見通し
右肘靭帯の部分断裂でリハビリ中のヤンキースの田中将大投手が9日(日本時間10日)の投球練習再開後で最長となる120フィート(約36メートル)のキャッチボールを予定していることが分かった。田中の順調な回復ぶりをニュージャージー州最大のニュースサイト「nj.com」が報じている。
田中は8日の練習で60フィート(約18メートル)から25球、90フィート(約27メートル)から25球のキャッチボールを行った。「彼はいい感じだと言っていた」と語ったヤンキースのジョー・ジラルディ監督は9日の練習で、田中とラリー・ロスチャイルド投手コーチとのキャッチボールを120フィートに延ばす方針を明かしたという。
先月8日のインディアンス戦で故障した田中は、ヤンキースのチームドクター、クリストファー・アーメッド医師らスポーツ医学の権威3人に診断を仰ぎ、右肘靭帯部分断裂を保存療法で治療することになった。同14日には自身の血液から抽出した血小板を凝縮して患部に注射するPRP皮膚再生療法を実施。そして、今月4日に60フィートの距離で再開したキャッチボールの距離がついに2倍となる見通しだ。ジラルディ監督は60フィートのキャッチボールで違和感が出なければ、次のステージに進み、平地でキャッチャー相手に投げ込むトレーニングに入ることを明かしている。
現時点で経過が良好な田中だが、記事では、もしもリハビリ中に痛みを訴えた場合、ヤンキースは全治1年以上を要する肘の靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)に切りかえる可能性が残されているとしている。ロスチャイルド投手コーチも「チームは田中の肘の状態をいまだに案じている。トミー・ジョン手術にいたらない場合も数年にわたる懸案事項になる」と語っているという。
復帰への階段を順調に一歩一歩踏みしめている田中だが、チーム首脳陣の間では予断を許さない状況は変わらないようだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count