“二刀流”小山翔暉の一振りがもたらした侍ジャパンU-15代表の快勝
「日本の4番に恥じないように」と初回先制点を生むタイムリー
「第3回 WBSC U-15 ベースボールワールドカップ in いわき」のスーパーラウンド1戦目が行われた4日、日本はベネズエラに8-0で勝利し、決勝戦に向けて好発進した。打順を大きく変えたこの試合、新4番の一振りが先制点をもたらした。
「コーチ陣と話して、点を取れるだろうと思われるオーダーにした」と鹿取義隆監督が説明した新しい打順は、2番から5番を1つずつ繰り上げるものだった。そこでこの日、4番に座ったのは予選リーグの2試合目から「5番・サード」でスタメン出場する小山翔暉だった。「最初、聞いた時はビックリしました」と、4日朝に伝えられた時は驚きを隠せなかった様子。それでも「絶対に日本の4番に恥じないように打とうと思った」と決意して臨んだ試合だった。
見せ場はいきなりやってきた。初回。ベネズエラの先発投手の力ある直球で打ち取られ、あっという間に2アウトとなったが、予選リーグで4番を打ち打率.615の成績を残していた3番・嘉手苅将太が135キロの直球をセンターにはじき返した。2死一塁で打席が回ってきた小山。4球目の変化球が暴投となり、一塁走者だった嘉手苅は一気に三塁も陥れた。
「スライダーが入っていなかったので、まっすぐだなと思った。ベネズエラのピッチャーは勢いがあったため、大振りをしたら遅れると思った。まっすぐが来たらコンパクトに振ろうと思った」