好投見せるG救援マシソンが驚異の勝ち運 チームトップ&セ4位の8勝目
リーグ3位タイの47登板で防御率2.75、25ホールドはリーグ2位タイ
巨人のスコット・マシソン投手が驚異の“勝ち運”を見せている。
広島戦(マツダスタジアム)で同点に追いついた直後の8回に6番手として救援した。1死から田中の二塁打などで2死三塁としたが、最速157キロの剛速球を武器に無失点。直後の9回に坂本の決勝適時打など2得点を奪った。首位・広島との5.5ゲーム差に縮める中、剛腕助っ人に7月18日の阪神戦(甲子園)以来の勝ち星となる8勝目が転がり込んできた。
8勝は6勝のエース菅野智之、月間MVPに輝いた7勝の田口麗斗を上回るチームトップ。リーグ全体でも広島・野村(12勝)、広島・ジョンソン(10勝)、阪神・メッセンジャー(9勝)に次ぎリーグ4位となった。
マシソンは主に同点や勝ちパターンで投入されることが多い救援投手。1点差で競り合うケースで投げることが多いからこその勝利数と言えるが、ここまでリーグ3位タイの47試合登板で防御率2.75。25ホールドはリーグ2位タイで、ホールドポイント33は堂々のリーグトップだ。この試合で6日の阪神戦(東京ドーム)から12試合連続無失点。安定した投球が勝利数につながっている。
過去には篠原貴行(ダイエー)は1999年に救援として開幕14連勝をマーク。勝率9割3分3厘で最高勝率のタイトルを獲得した。また伊東昭光(ヤクルト)は88年に救援として18勝9敗17セーブ。規定投球回数未到達ながらも、中日・小野和幸と共に、セ・リーグ最多勝のタイトルを獲得した。規定投球回に届かなかった投手が最多勝に輝くのは、リーグ史上初めてだった。ほかにも小野正一(大毎)、宮田征典(巨人)ら、過去にも中継ぎ投手でシーズン2桁勝利を挙げた投手は複数いる。
ペナント争いが激しくなる8月は登板過多などで救援投手にも疲れが出てくる。今後もマシソンが“先発投手級”の貢献を見せれば、大逆転Vも見えてくる。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count