前田健太5回104球の粘投で11勝目「我慢の投球も勝機をくれた」と指揮官
2回以降は再三ピンチを迎えるも、なんとか5回を3失点
9日(日本時間10日)本拠地でのフィリーズ戦で、今季11勝目(7敗)を挙げたドジャース前田健太投手だが、この日のマウンドは文字どおり“苦しい投球”になってしまった。3者凡退に抑えた初回を除き、2回以降はすべて出塁を許す展開。球数もかさんで5回を終えて104球に達した。打線の援護を受け、5回3失点でなんとかチームを勝利に導いたが、試合後にロバーツ監督は「ケンタは今夜は我慢の投球だった」と渋い表情だった。地元紙「オレンジカウンティ・レジスター」電子版が伝えている。
2回にアルテールに先制2ラン、4回にはガルビスに右翼ソロ弾を許した前田。3回と5回は失点こそ食い止めたが、1死から得点圏に走者を背負う展開となった。試合後にこの日の前田について質問された指揮官は「速球の制球が満足いくものではなかった。いい変化球もあったが、キレはなかった」と珍しく渋い表情。それでも「要所を併殺や好守で防げたのは大きい。それでも5回を投げきって勝つチャンスは与えてくれた」と、チームをジャイアンツと並ぶ西地区同率首位に導いた粘投に、一定の評価を与えた。
前田はこれで自身3連勝ながら、7月10日(同11日)パドレス戦以来5試合連続で7回を投げ切れていない。エース左腕カーショーが不在のローテーションで、順番を飛ばさずに投げ続けることは立派だが、チームが地区優勝を果たすには、もうひと踏ん張りが求められるのかもしれない。
次回の先発予定はローテーション通りならば、中6日で16日(同17日)敵地でのフィリーズ戦となる。次回こそはキレのある投球で、長いイニングを投げてチームを勝利に導きたい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count