ドジャース本拠地で打球直撃の少女、当時の状況を回顧 父親は「不運だった」

ドジャースのマンシー、ベリンジャー、ロバーツ監督(左から)【写真:AP】
ドジャースのマンシー、ベリンジャー、ロバーツ監督(左から)【写真:AP】

ベリンジャーの打球が直撃、病院に搬送されたものの大事には至らず

■ドジャース 6-3 ロッキーズ(日本時間24日・ロサンゼルス)

 23日(日本時間24日)にドジャースタジアムで行われたドジャース-ロッキーズ戦で、ドジャースのコーディ・ベリンジャー外野手の放ったファウルボールが観客の少女の額に直撃するアクシデントがあった。球場は一時騒然となり、少女は病院に搬送。ドジャースは翌24日(同25日)に本拠地ドジャースタジアムの防球ネットを拡大する声明を発表した。少女は脳震盪だったものの、大事には至らなかった模様で、米メディアの取材に当時の状況を振り返っている。

 昨年8月に79歳の女性がファウルボールの直撃で亡くなる事故が発生していたドジャースタジアム。23日の試合では、ベリンジャーの痛烈なライナーが一塁側ダグアウト近くの内野席の少女を直撃。試合は中断し、球場は騒然となった。少女はダグアウト裏の保護ネットからわずかに離れた前から4列目の座席に座っており、打球直撃から15分後に病院に搬送されたという。

 地元メディア「KTLA5」は「ファンのファウルボール直撃を受け、ドジャースタジアムが安全ネット改善へ」との見出しで、このアクシデントについてレポート。打球直撃を受けた13歳の少女、ケイトリン・サラザーさんに取材している。

 記事では「ケイトリン・サラザーは1~10のスケールで、コーディ・ベリンジャーの打球直撃後の痛みは11だと語った」と言及。やはり相当な痛みだったようだ。打球の直撃を受けた直後にも意識はあり、質問には答えていたということを振り返りつつ、病院で検査を受けて脳震盪と診断されていたことを紹介。そして、本人が当時の状況を振り返っている。

 サラザーさんは「トイレに行こうとして、お母さんが『この箱を捨ててきてくれない?』と言いました。なので、私は箱をつかもうとしました。そして……(打球が当たった)」と、打球直撃の瞬間を回顧。他のことをしていたため、ボールは見ていなかったようだ。父親の腕に倒れ込んだというが、すぐに救急医療スタッフが駆けつけ、その後、病院に搬送されたというサラザーさん。「本当に頭が痛かったです。それしか感じませんでした」と話している。

 父親のカルロスさんは記事の中で「とても不運でした。ちょうどネットが設置されている先だったんです」と話しており、サラザーさん本人は「残りのシーズン、打球の当たらない安全な家のソファに座って試合を見ることにします。ドジャースに対して悪意はありませんが、野球から少し距離をとろうと思います」と、今後は危険のあるスタジアムではなくて家で野球を観戦すると話している。

 打球が直撃しながら、大怪我にならなかったのは不幸中の幸いとしか言えない。ファンにファウルが当たる事故が続出しているメジャーリーグ。ネット拡大に動く球場はさらに増えていきそうだ。

(Full-Count編集部)

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