大船渡・佐々木 背番1で最後の夏へ 千葉主将「元気を与えられるプレーを」

抽選会に臨んだ大船渡・千葉主将【写真:高橋昌江】
抽選会に臨んだ大船渡・千葉主将【写真:高橋昌江】

初戦は練習試合で対戦経験のある遠野緑峰と 15日11時30分から花巻球場で

 第101回全国高等学校野球選手権岩手大会(7月11日開幕)の抽選会が26日、盛岡市内で行われた。高校生史上最速の163キロ右腕・佐々木朗希投手擁する大船渡の初戦(2回戦)は15日の遠野緑峰戦に決まった。

 抽選を終えた千葉宗幸主将(3年)は「あまり先を見ず、一戦一戦目の前の試合に向かっていくことが大事だと思う。一戦必勝で頑張っていきたいと思います」と力を込めた。初戦(2回戦)は15日の花巻球場第2試合(11時30分開始予定)で遠野緑峰と対戦する。遠野緑峰は、昨夏は3回戦敗退。現チームは昨秋、今春と花巻地区予選敗退で県大会に出場しておらず、公式戦は未勝利。春先に練習試合をしており、国保陽平監督は「粘り強いチーム。一生懸命やりたいなと思います」と気を引きしめた。

 一戦必勝で勝ち上がった場合、シード校とは4回戦で春季県大会準優勝の盛岡四と当たる可能性がある。強打の盛岡大付とは準決勝、昨夏の代表で第1シードの花巻東とは決勝で対戦する組み合わせだ。

 大船渡は25日にメンバー発表を行い、佐々木は背番号1をつける。23日の練習試合では完封し、調整は順調な様子で「雨天順延とかもあると思うので、コンディションを整えるのが第一かなと思います」と国保監督。5人の投手がベンチ入りしており、起用については「コンディションを見ながら」と話した。1年夏に147キロをマークし、脚光を浴びるようになった佐々木。2年夏には154キロ、同秋には157キロと球速を上げ、今年3月の高校日本代表の研修合宿では163キロを記録。“令和の怪物”として大きな注目を集めるラストサマーだ。

 昨秋の県大会では4強入りした大船渡だったが、春季大会は1回戦で釜石に延長10回サヨナラ負け。佐々木は「4番・右翼」で出場し、登板はなし。釜石戦では「2死二塁からの一本が出なかった。佐々木朗希自身がバッター、4番なので」と国保監督。佐々木も含め、攻撃力アップを課題に練習してきた。夏本番に向け、千葉主将は「今までやってきたことを継続していきたいと思います」と練習の成果を出し切る決意を固める。

 中学時代から互いを知る大船渡ナイン。最後は団結力を武器にする。「中学校からの知り合いが多いので、最後までみんなで団結して諦めず、執念を持って取り組んでいきたい。地元の人や岩手に元気を与えられるプレーを見せることができればいいなと思います。自分たちの目標に向かって元気ハツラツとプレーできるように頑張りたいです」と千葉主将。大きな注目を集める中、1984年以来、35年ぶりの甲子園を目指す戦いが始まる。

(高橋昌江 / Masae Takahashi)

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