642日ぶりの1軍登板へ ロッテ16年ドラ1佐々木の思い「支えてくれた人に元気な姿を」
「自分のできることをしっかりやれればいいかなと思っています」
■ロッテ – 日本ハム(9日・ZOZOマリン)
ロッテの2016年ドラフト1位・佐々木千隼投手が9日、本拠地ZOZOマリンスタジアムでの日本ハム戦で約1年半ぶりに先発登板する。8日の同戦前に行われた練習後には、2017年10月5日の楽天戦以来となる1軍のマウンドに向けて心境を語った。
待ち受けた報道陣に対し「緊張するな……という感じです」と第一声を発した佐々木。642日ぶりの1軍登板に「できないことをやろうとしてもできないので、自分のできることをしっかりやれればいいかなと思っています」と話した。
昨年7月に右ひじ関節視下遊離体除去手術を受けた佐々木。「そんなに難しい手術ではなかったので、(当初)3~5か月と言われていました」というものの、思いの外、回復には時間がかかり、実戦復帰を果たしたのは今年の4月3日だった。
「少しもどかしい、というか不安な気持ちはすごいありました」。自身との葛藤を抱えながらのリハビリ生活の中、「その中でも、毎日のように一緒にやっていただいたトレーナーさんや、いろいろな方に支えていただきました。そういう方々に元気な姿をマウンドで見せられたらと思います」とトレーナーや1軍復帰まで支えてくれた全ての人への恩返しを誓った。
ファームでは10試合に登板し2勝2敗、防御率3.57。少しずつ投球イニングを伸ばしながら、6月26日のイースタン・リーグ巨人戦では6回107球を投げ、2失点と試合を作った。「(ファームでは)いい時と悪い時がありましたが、しっかり先発として試合を作ることを目標にやってきました。手術して、長いイニングを投げられて、球数もそこそこ投げられるようになってきたので、先発としての仕事を最低限はできるようになっていると思います」と、やれることをやっての1軍復帰となった。
リハビリ中もテレビで1軍の試合を見ながら「早くあそこで投げたいというのはケガをした当初から思っていた」と思いを募らせていた佐々木。「最近になって投げられる喜びを実感しています。せっかくチャンスをもらったので、しっかり先発としての仕事をしたい」と、2016年ドラフト1位右腕は、復活のマウンドへ向け、気持ちを入れていた。
(岩国誠 / Makoto Iwakuni)