今季最長5時間21分の末に痛いサヨナラ負け… 西武辻監督はなぜ佐野続投を選択したか?

西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】
西武・辻発彦監督【写真:荒川祐史】

延長12回1死一、三塁で代打に右の塚田が登場するも、指揮官は続投を決断

■ソフトバンク 8-7 西武(8日・東京ドーム)

 西武は8日、東京ドームでのソフトバンク戦で手痛い延長12回サヨナラ犠負けを喫した。

 5点を追う6回、山川の28号ソロで1点を返すと、7回には中村のタイムリーなどで同点に追いついた。しかし、その裏、内川の犠牲フライで勝ち越しを許した。1点を追いかける9回には先頭の源田が二塁打で出塁すると、2死から森が起死回生の逆転2ランを放ち逆転に成功。逆転勝ちを掴んだか、に思えた。

 だが、最終回は抑えの増田が痛恨の被弾。1死から上林にこの日2本目のソロを献上し、今度は土壇場で試合を振り出しに戻された。7-7の同点のまま迎えた12回には、前の回から登板していた5番手の佐野が1死満塁の場面で代打・栗原にサヨナラ犠飛を浴び、5時間21分のシーソーゲームに敗れた。

 激闘に敗れた辻監督は「決着はどっちか着く。残念ですね」とお疲れ気味の表情。12回は左腕の佐野が1死から福田、内川に連打を浴び一、三塁とピンチを背負った。続く釜元の打席には右の塚田が代打で送られたが、「(走者に)足がある。ヒースなら間違いなく走られる」と辻監督は右腕・ヒースではなく佐野の続投を選択した。

 結局、塚田を申告敬遠で歩かせ満塁策を取ったが、代打・栗原にサヨナラ犠飛を浴びた。相手の走塁を警戒しての采配となったが、「福田が(内川のヒットで)よく走って三塁まで行かれた。福田の走塁は見事だった。一、二塁だったら分からなかった」と指揮官も脱帽していた。

(安藤かなみ / Kanami Ando)

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