エ軍ハービー、亡き友に捧げる1勝 急逝スカッグスはロッカーが隣「彼が助けてくれた」
6回途中まで1失点で切り抜け、スカッグスの誕生日に3勝目
■エンゼルス 9-2 マリナーズ(日本時間14日・アナハイム)
大谷翔平投手が在籍するエンゼルスは13日(日本時間14日)、本拠地でマリナーズ戦を戦い、9-2で快勝した。2回にプホルスの適時打、カルフーンのソロなどで先制すると、その後もリードを拡大。後半戦再開を2連勝スタートで飾り、貯金を1に伸ばした。
2回にプホルスの適時打とカルフーンのソロ本塁打で先制すると、3回にはトラウトが30号2ランを放つなど3点を追加してリードを広げた。このリードを、先発のマット・ハービー投手が6回途中4安打1失点の好投で守ると、ジャスティン・アンダーソン、ルイス・ガルシア、タイ・バットリー、トレバー・ケーヒルと5投手の継投で逃げ切った。
粘り強い投球で今季3勝目をマークしたハービー。試合後は7月1日に急逝したタイラー・スカッグス投手への思いを語った。今季、レッズからエンゼルスに移籍したハービーは、スカッグスとロッカーが隣だった。2015年にはメッツで13勝をマークし、オールスターにも選出。だが、その後は肩の故障により、成績が低迷していた。
エンゼルスに加入した今季も、この日まで10試合に先発して2勝止まり。5月下旬には負傷者リスト(IL)入りしていた。苦しい時期を過ごしたハービーはこの日の試合後「彼はいつも僕に『君が(愛称の)ダークナイトだってことを忘れないで』と言ってくれたんだ。以前みたいにダークナイトのような投球ができていない時でも、彼は言い続けてくれた。厳しい登板となり落ち込んでいる時も、彼はいつも励ましてくれた」と、いつも勇気付けてくれたスカッグスに感謝した。
スカッグスの追悼試合となった12日(同13日)の試合は、コールとペーニャによる継投によるノーヒットノーランで勝利したエンゼルス。スカッグスの28度目の誕生だったこの日はハービーの力投で白星を掴んだ。「もちろん今日も彼の言葉を思い出し、打者を打ち取り、自分の投球をしようとした。彼が助けてくれたんだ」。ハービーにとって、スカッグスの急死後、この日は初登板。今季3つ目の白星は、亡き左腕に捧げる1勝となった。
(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)