MLB通算70勝目をあげた田中将大を米専門家は絶賛「素晴らしい投球をしていた」
79球で降板も、ネルソン氏は継投を支持「理解できます」
■ヤンキース 4-2 ブルージェイズ(日本時間15日・ニューヨーク)
ヤンキースの田中将大投手は14日(日本時間15日)、本拠地ブルージェイズ戦で今季6勝目(5敗)、MLB通算70勝目をマークした。6回4安打2失点5奪三振無四球の好投で野茂英雄投手(123勝109敗)、黒田博樹投手(79勝79敗)に続く日本人3人目となる節目の1勝をあげた。
田中は4回まで2安打4奪三振と好投。味方のエラーが出てピンチもあった中、2回に打線が奪った2点のリードを守っていった。だが、5回にグリチャク、ソガードにソロ2発を被弾し、同点に追いつかれた。
だが、その裏に味方が相手の暴投ですぐに勝ち越し。直後の6回を田中はわずか8球で3者凡退に抑え、お役御免となった。わずか79球という球数の少なさでの降板となったが、6回4安打2失点という好投。今季10度目のクオリティースタート(QS、6回以上を自責点3以下)で今季6勝目をマークした。
オールスターに代替選出され、日本人初の球宴勝利投手となった田中。そこから中4日での登板となった後半戦初登板でもきっちり役割を果たしたことで、米メディアからも称賛の声が上がった。
地元ニューヨークで試合を中継するテレビ局「イエスネットワーク」は試合後の番組で、元ヤンキースでメジャー通算798試合登板を誇るジェフ・ネルソン氏はこの日の田中の投球について「彼は楽々と投球を続けていました。直球の失投が2回あっただけでした。彼は素晴らしい投球をしていました。3ボールのカウントもあまり作っていませんでした」と称賛のコメントを並べた。
6回79球という余力を残した状態で、田中は降板に。このアーロン・ブーン監督の早い段階での継投についてネルソン氏は「私は(降板させたことを)理解できます。グリチャクは素晴らしい成績を残しています。そして、ヤンキースにはそのまま勝つチャンスを残す必要がありました。あの時点ではたった3-2と1点のリードでした。彼(グリチャク)はこの試合の前打席で彼(田中)からホームランを打っていました。そこで、ブルペンに目向けることができます。アダム・オッタビーノのスライダーは、右打者に対して実に効果的です」とコメント。7回の先頭打者がソロ本塁打を浴びていたグリチャクであり、リードがその時点では1点だけだったことから継投は止むなしという考えを示していた。
(Full-Count編集部)