元DeNA久保康友、監督交代を知人メールで知り苦笑 「本当に勝つ気があるのか…」

メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする久保康友【写真:球団提供】
メキシカンリーグのブラボス・デ・レオンでプレーする久保康友【写真:球団提供】

成績不振によりアギレラ監督を解任し、リベラ氏が新監督に就任

 元DeNAの久保康友投手が所属するメキシカンリーグのブラボス・デ・レオンは22日(日本時間23日)、成績不振を理由にアントニオ・アギレラ監督を解任した。翌23日(同24日)には、ブレーブス、オリオールズで投手としてメジャー経験のあるルイス・カルロス・リベラ氏が新監督として就任した。

 レオンは今季86試合を終えた時点で34勝52敗、勝率.395で、南地区8チーム中7位と低迷。最下位のピラタス・デ・カンペチェとはゲーム差がなく、残り33試合でプレーオフ出場権が得られる4位のレオネス・デ・ユカタンとは10ゲーム差あり、逆転でのプレーオフ進出は絶望的だ。チーム防御率は南北全16チーム中15位の7.63。チーム打率は.340で同8位だが、投手陣の立て直しが必要なため、17年から2年間チームを率いたかつての指揮官に白羽の矢を立てた。41歳のリベラ監督は今季はユカタンで監督を務めていたが、先週末に解任されたばかりだった。

 久保が監督交代を知ったのは、レオンから遠征先のプエブラに向かうバスの中。GMやマネジャーから選手たちには監督交代について何も伝えられることはなく、チームのツイッターでニュースを見た知人からのメールが第一報だった。

 久保は前回、ダブルヘッダーとなった20日(同21日)の登板時にも、前日深夜まで第1試合と第2試合のどちらの登板になるか分からずじまい。遠征先から戻った首脳陣から伝えられることなく、投手コーチに問い合わせても知らなかったため、監督からの連絡待ちを待ち続けた。試合開始時間についても、リーグの公式情報とチームが発信する情報が一致しておらず、正しい試合開始時間を知ることができたのは、日付が変わった後の試合当日だった。

チームの情報伝達の悪さに日頃から苦情の声「仕事ぶりがひどい」

 レオンでは日頃からチームスタッフが出発時間などの情報を共有するためにグループメールをほとんど使わず、選手の間では「仕事ぶりがひどい」と苦情が出ている状況。度重なる情報伝達の悪さに、久保は「ラテンの国だから仕方のないことだが、監督交代以前に(チームが勝てない原因は)こういうところ。本当に勝つ気があるのかと言いたくなる」と苦笑い。「細かいことができないチームでも、準備不足の中、選手の能力だけですごい結果を出して、ちゃんと準備をしないと結果が出せないという日本人(自分)の価値観をひっくり返すくらいの試合を見せてくれると期待していたが……」と話した。

 なお、23日(同24日)に行われる予定だったリベラ監督の初陣、敵地でのペリコス・デ・プエブラ戦は雨天中止に。久保は25日(同26日)に先発予定で、レオンからプエブラにトレード移籍したDeNA時代のチームメート、ギジェルモ・モスコーソ投手との投げ合いになる可能性が高く、「しっかり投げたい」と、新監督への白星プレゼントを誓った。

(福岡吉央 / Yoshiteru Fukuoka)

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