M1に導く活躍の広島・石原、V目前の心境吐露「気持ちがどう変わるか楽しみ」

石原「全部が初めてづくし」

 8日の中日戦で、広島の石原慶幸が2回に勝ち越しのタイムリー二塁打を放ち、お立ち台に上がった。マジック1で優勝に王手をかける活躍に、「今日はどうしても勝ちたかったのでよかったです」と、超満員のファンの声援に応えた。

 地元での優勝が決まらなかったこともあり、微妙な雰囲気もあったお立ち台だったが、「地元ファンの皆さんの前で優勝したかったけど、できなかったので、また頑張ります」と叫んだ石原は、スタンドから大きな声援を受けた。

 初回に1点を先制したが、先発の野村が今ひとつの状態で、同点に追いつかれた直後の勝ち越し打。「いつも打てていないので、追いつかれた後のチャンスで、なんとかできてよかった」とバットでの貢献を喜んだ。

 巧みなリードと高い守備力で、投手からの信頼は絶大なものがあるが、「ピッチャーが最少失点で抑えてくれたのが勝ちにつながったと思う」と、投手を褒めることも忘れなかった。

 15年目での初優勝が目前に迫ったが、「本当に経験がないことなので、決まった瞬間にならなければわからない。全部が初めてづくし」と笑顔を見せ、「その時に、自分の気持ちがどう変わるか、楽しみです」と、人生初の歓喜を心待ちにしている様子だった。

【了】

大久保泰伸●文 text by Yasunobu Okubo

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