NPB復帰を目指す元中日助っ人右腕 「スピードガンコンテストで終わったら意味ない」
BCリーグ・福島で活躍する元中日のホルヘ・ロンドン
2017年に中日に在籍したホルヘ・ロンドン投手が、ルートインBCリーグ・福島レッドホープスでNPB復帰を目指している。竜の守護神候補と期待されながら、わずか1年で自由契約になった豪速球右腕。一度は米国に新天地を求めたが、すぐに契約解除となって昨季途中から福島に加入した。31歳のベネズエラ人は、岩村明憲監督ら周囲の誰もが認める真面目さで、若手選手たちを導く”アニキ”的な存在になっている。
試合を終えて観客が帰った後、ロンドンはチームメートたちと外野席へ向かう。フェンスに結び付けられたスポンサーの横断幕を取り外す役目をこなす。特別扱いのない、独立リーガーのひとり。若い選手たちのお尻をわざと強めに叩いて戯れながら、コミュニケーションを欠かさない。「このチームでは、僕の経験を伝えるのも大事なことだと思っています」。福島に来て、もう丸1年が過ぎた。
チーム内で、経歴は群を抜いている。14年からの3年間カージナルスなど4球団でメジャーを経験し、通算13試合に登板。15年にはベネズエラのウインターリーグで最優秀リリーフ投手にも選ばれた。球速160キロに迫るストレートを名刺がわりに、17年に中日へ。オープン戦では球団最速となる159キロを計測した。周囲の期待はふくらんだが、シーズンの蓋をあけてみるとわずか4試合登板。「日本のやり方やリズムがうまく合わなかった」と省みる。