アストライアが夏季リーグ最終戦に勝利 田口が通算200安打「ホッとしました」

通算200本安打を達成した埼玉アストライア・田口紗帆【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】
通算200本安打を達成した埼玉アストライア・田口紗帆【写真提供:日本女子プロ野球リーグ】

先発の磯崎が力投、田口も「チームに流れを持ってきてくれた」

 兵庫県・春日スタジアムで行われた女子プロ野球・夏季リーグ愛知ディオーネ-埼玉アストライアは8-5で埼玉アストライアが勝利した。

 先発は、埼玉栄高校の先輩後輩対決。愛知ディオーネは移籍後初先発の海老悠、対する埼玉アストライアは磯崎由加里だ。初回、アストライア打線は3番・加藤のライト前ヒットなどで1死一、三塁とすると、4番・今井の三ゴロの間に1点を先制。さらに盗塁と相手のエラーなどで2死一、三塁のチャンスをつくり、6番・泉の一ニ塁間を破るタイムリーで2点目を追加した。

 対する磯崎はその裏、2つの内野ゴロと3番・星川を空振り三振に打ち取り、3者凡退で終わらせる上々の立ち上がり。2回表、海老は制球が定まらず、1死満塁のピンチに。ここでディオーネは海老を諦め、2番手・坂東にスイッチ。しかし、その代わりばな、加藤のニゴロの間にアストライアはさらに1点を追加し、リードを広げた。

 さらに3回表、無死一、三塁の場面で、夏季リーグ本調子が出ず、苦しんでいた田口が自己通算200安打目となるレフト前タイムリーを放ち、さらに1点を追加。この安打をきっかけにこの回合計4点を挙げ、試合を優位に進めた。

 7点の援護をもらった磯崎は、3回裏も3者凡退。4回裏は、満塁のピンチを招くも打たせてとるピッチングを見せ無失点で切り抜ける。だが6回裏、ディオーネ打線が磯崎を捉える。4番・金城の右中間を破るタイムリーで1点を返すと、磯崎がヂェン・チーと岩見を2者連続三振に切ってとるが、2死一、ニ塁となったところで8番・前田のレフト線へのタイムリーツーベースヒットで2点目。続く代打・佐藤にもタイムリーを浴び、この回ディオーネが4点を奪われた。

 最終回の7回表、ディオーネは3番手・笹沼から小原へマウンドを託すも、アストライアは6番・泉がこの日4打数4安打となるライト線ツーベースヒットでチャンス拡大。続く7番・田口がフォアボールを選び1死一、ニ塁とすると、8番・太田のサードゴロが相手のエラーを誘い1点を追加した。

 7回裏、埼玉アストライアは磯崎から水流麻夏にスイッチ。四球とヒットなどで無死満塁のピンチを招くと、5番ヂェンの犠牲フライでディオーネが1失点。ディオーネの反撃かと思われたが後続を打ち取られ、試合終了。埼玉アストライアが夏季リーグ最後の試合を勝利で飾り、勝率5割の2位で夏季リーグを終えた。

 試合後、田口は「何と言っても磯崎選手のピッチングがチームに流れを持ってきてくれました。勝ち星がついたこと、本当に嬉しかったです。個人としては、200安打を達成することができました。200本目がなかなか出なかったので、ヒットが出たときは正直ホッとしました。ですが、ここを目指してやってきたわけではないので、チームの勝利に貢献できるヒットを打てるように、
秋季リーグ優勝に向けて勢いをつけられるように、この一本をきっかけに調子を上げていきます」と意気込みを語った。

 好投した磯崎も「直球系でここまで勝負する試合は今までなかなかなかったので、ピッチングの幅を広げるきっかけになりましたし、試すことでわかったこと、得たものがとても大きく、収穫のある試合となりました」とコメント。一方のディオーネはチャンスを生かしきれず、連敗となった。

日本女子プロ野球リーグ

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