【林昌範の目】巨人亀井、広島松山、ホークス内川…混沌とするペナントレースのキーマンたち

ソフトバンク・内川聖一(左)と広島・松山竜平【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・内川聖一(左)と広島・松山竜平【写真:荒川祐史】

ここからは毎日がトーナメントのような戦いに

 林昌範です。7月上旬から約2週間、チバテレビの「高校野球ダイジェスト」でMCを務めさせていただきました。高校野球の現場で毎日試合を観て、夜にテレビの生放送で伝えるのは初めての経験でしたが、勉強になることが多く貴重な時間でした。高校野球を生で見るのは久しぶりでしたが、技術の優劣ではなく1球1球に思いをかけてプレーしている姿に心を突き動かされました。習志野高校が2年連続10度目の甲子園出場を決めましたが、投打共にバランスが非常に良いチームで選手個々の能力も高いです。千葉の代表として甲子園で悔いのないプレーしてほしいですね。

 プロ野球も、首位を独走していた巨人、ソフトバンクに2位以下のチームが接近して面白くなってきました。夏場はプロ野球選手の真価が問われると言われるぐらい重要な時期です。高校野球ではないですが、毎日がトーナメントのような戦いで1試合も落とせないような緊張感があります。

 個人的に、これからチームの命運を握る存在になるのが勝負所を知っているベテランの選手だと思います。巨人の亀井善行選手が7月30日の広島戦(東京ドーム)で初回に先制適時打を放つなど猛打賞の活躍で、猛追する広島の連勝を「9」で止めました。広島の松山竜平選手も8回に3ランを放ちましたが、生え抜きのベテランの活躍はベンチが盛り上がりますし、試合の空気を変える力があります。

 他球団も今後の戦いでベテランがキーマンになるのではないでしょうか。DeNA・ロペス選手、石川雄洋選手、阪神・福留孝介選手、糸井嘉男選手、鳥谷敬選手、ソフトバンク・内川聖一選手、松田宣浩選手、日本ハム・田中賢介選手と各球団の経験豊富な選手たちはまだまだ元気です。勝負勘を見極めたプレーに注目したいですね。(元巨人、日本ハム、DeNA投手)

文/構成 インプレッション・平尾類

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