ロッテ中村、劇的同点弾も「たまたま」 今後へ「何か少しでもつかめれば」
サヨナラ打の細谷「前半戦のような粘り強いうちの野球を」
24日のオリックス戦で土壇場の9回1死から同点2ラン。7月7日以来の5号アーチに胸を張って大歓声を浴びるはずのお立ち台でも、ロッテ中村奨吾内野手は「結果を出していない。たまたまです」と体を小さくした。
抑えの平野に12球粘り「フォークが頭にあったが、見逃せて、真っすぐで勝負してくれて、たまたま前に飛んでくれた」と出合い頭を否定しなかった。それもそのはずで、3回の第1打席は外角のナックルカーブにまるでタイミングが合わず、腰砕けの空振り三振。5回1死二塁の追加点機も投ゴロで石川の援護ができなかった。
三塁で先発させてもらっているが、ソフトバンク、日本ハムなら1軍出場も難しい成績で、月間打率は6月、8月で1割5分を下回っているだけに、肩身が狭いのは当然。「思うような成績を残せていない。(この同点アーチで)何か少しでもつかめれば」と必死に前を向いた。
延長10回デスパイネ敬遠の無死満塁で、サヨナラ左前打の細谷は、ナインからCS決定祝福の意味を込めたウォーターシャワーを浴びたが、最高15あった貯金が5まで減ってのAクラスだけに「前半戦のような粘り強いうちの野球を(このサヨナラで)続けていきたい。一生懸命勝っていきたい」とお立ち台で宣言した細谷。必死さと、泥臭さを前面に出した逆転のロッテ回帰へ、ファンの願いもそこにある。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count