今季先発は消滅した田中将大 指揮官「投げさせても意味はない」
投球回200イニングまで残り1/3回、防御率タイトル狙えるも、健康重視
ヤンキース田中将大投手が、今季の残り試合には先発しないことになった。当初の予定通りならば、田中は1日(日本時間2日)に本拠地でのオリオールズ戦に登板する見通しだったが、代わりにセベリーノが先発することが正式決定。9月29日にプレーオフ進出の可能性が消滅していたチーム状況が大きく影響したようで、ジラルディ監督は「(登板させる)意味が全くない」と説明したという。地元紙「ジャーナル・ニュース」電子版が報じている。
田中は9月21日(同22日)の敵地レイズ戦で先発した後に右前腕の張りを訴え、26日(同27日)のブルージェイズ戦での先発を回避していた。ブルペンでの投球練習を経て、今季中の登板に向けて準備を進めていたが、チームはプレーオフ進出ならず。自身初となる投球回200イニングの大台までわずか1/3回と迫り、次回の投球内容次第では防御率タイトルも狙える3位(3.07)につけていたが、チームは無理をさせない方針をとったようだ。
記事によれば、指揮官は「田中(の登板)はない。メジャーで今季最多先発を果たしたし、(メジャーで)最多イニングを投げた。キャリアを見ても3番目に多いイニング数だ」と話し、今季は開幕から休まずに投げ続けたことを指摘。「彼は健康だ。数日前にはブルペンで本当にいいピッチングをしていたが、投げさせても意味はない」と、今季は先発せない方針であるとした。
田中はオリオールズ戦での先発を希望していたと報じられているが、指揮官は「彼もわかってくれたと思う。ポストシーズンに進出できなかったら、こうなると思っていたはずだ。彼の登板を回避させる可能性も十分にあったので、どこかで心の準備はしていたと思う」と語ったそうだ。
田中は今季31試合に先発し、14勝4敗、防御率はア・リーグ3位の3・07という素晴らしい成績。エースとして、最後までチームをプレーオフ争いに残らせた働きを、指揮官は大いに称えたという。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count