マリナーズ、延長10回に力尽きPO進出が消滅 岩隈5失点、青木は2安打も…
2001年以来のPO進出ならず、岩隈は4回途中5失点の乱調でKO
マリナーズの岩隈久志投手は1日(日本時間2日)、本拠地でのアスレチックス戦に先発し、3回2/3を9安打5失点の乱調に終わった。マリナーズは延長10回の熱戦の末に8-9で敗戦。「1番・左翼」で先発した青木宣親外野手は5打数2安打1四球1得点1打点と活躍も、同点で迎えた9回2死満塁のサヨナラ機で二ゴロに倒れた。ブルージェイズが勝ったため、ワイルドカード圏内と2ゲーム差となり、1試合を残して“終戦”。2001年以来15年ぶりのプレーオフ進出はならなかった。
岩隈は初回、2死一、二塁とピンチを背負うも、最後はアロンソをスプリットで空振り三振。無失点で切り抜けた。2回は3者凡退の好投。すると、打線がその裏に待望の先制点を奪う。シーガー、リンド、マーティンの3連打で先制。さらに、1死満塁から青木のニゴロの間に1点を加え、2-0とした。
しかし、岩隈は3回につかまる。先頭から3連打で1点を返されると、1死からデービスには右中間への二塁打を浴びて同点とされる。続くアロンソには右翼線への二塁打を浴び、2点を勝ち越された。この回6安打を浴びて4失点と一気に試合をひっくり返された。
岩隈は続く4回も1死からセミアンに二塁打を許し、2死となってからヒーリーにセンター前へのタイムリーヒットを浴びる。これで5失点目。サービス監督が交代を告げ、無念の降板となった。シーズンを通して先発ローテーションを牽引してきた右腕だが、負けられない一戦で踏ん張ることができず、KOされた。
しかし、マリナーズはここから息を吹き返す。5回にカノの39号2ランで1点差。中継ぎ陣が6、7回に1点ずつを失い、再び3点差とされたが、7回先頭の青木が二塁打。その後、カノのタイムリーで2点差とすると、続くクルーズが43号2ラン。リードオフマン青木の貴重なヒット、主砲2人の勝負強い打撃でついに試合を振り出しに戻した。岩隈の黒星は消えた。
8回、マリナーズはシシェックがタイムリーを浴びて、勝ち越しを許す。だが、その裏に2死からフリーマンが二塁打で出塁。青木は粘って四球を選び、チャンスを広げる。ここでギャメルライト前ヒット。フリーマンが生還し、同点に追いついた。カノは敬遠され、2死満塁と勝ち越しのチャンスだったが、クルーズは空振り三振に倒れた。
9回、マリナーズは2死満塁の絶好機で青木が打席へ。痛烈な打球も二塁手正面のゴロで、サヨナラ打とはならなかった。すると、3イニング目に突入したクローザーのディアスが10回にタイムリーを浴びる。これが決勝点となり、マリナーズは8-9で敗戦。1試合を残してプレーオフ進出の可能性が消滅した。
岩隈はこの日、75球を投げてストライクは51球。16勝12敗で防御率は4.12とメジャー5年目で初の4点台でレギュラーシーズンを終えることになった。青木は打率.283となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count